すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女1日目:カラミティ・メアリ

【企画】まいにち魔法少女記念すべき第1号魔法少女はカラミティ・メアリさんに決定しました。

どういう風に決めたかと言いますと適当に乱数生成してくれるアプリを落とし、1-81までの数で回した結果が11番だったので、とらのあなまほいくポータルサイトのキャラクター紹介の上から11番目に位置する魔法少女を見たらメアリさんでした。


あのアプリ、クラッシュすると過去に引いた数も再度表示するようになってたので、困り始めたらちょっと別のやり方を取るかもしれません。Excelで普通にやればいいのではとは思ってます。

さて始めます。メアリさん。

 

 
  カラミティ・メアリ。登場作は第1巻「魔法少女育成計画」。「若者向けな媒体」とファヴが認めるソーシャルゲーム魔法少女育成計画を使って魔法少女候補を集めた時の一際目立った例外です。メアリさんじゅうきゅうさいネタはそろそろ使い古された感じです。

  メアリさんは、カラミティ・ジェーンとブラッディメアリ(マリー)のあいのこなのではないかと噂される良ネーミングの魔法少女です。名は体をあらわすとは言いますがその通り、容赦を知らない恐ろしい魔法少女です。

 

「ガンマンスタイル」と称される銃とテンガロンハットのアダルティな美女。高校二年生程度の発育した身体(高校生にしては発育しすぎだと言いたい)を見せつけるような肌色成分の多いコスチュームは実際すごく性的です。というか色ボケっぽい。

 

ヤクザとツルむ、子供を虐待する、大規模テロを起こして一般人を虐殺する等々の行為を平然とやってのける堂々たるドクズ魔法少女です。しかしながら、その破壊行為の規模こそぶっ壊れていますが、やることと動機に関しては理解できる範疇のクズです。

リップル曰く「クズな悪党」。

 

まほいくには理解できない/理解しづらい/理解したくないタイプのクズがワラワラいるので、この「もしかしたら日本のどこかにいるかもしれない」タイプのドクズはなかなかレアかもしれません。

もしかしたら日本のどこかに高速道路を爆撃して人間の頭を遊びで吹っ飛ばす主婦がいるかもしれない、という話をしているわけではないです。「上にいるものを屈服させることを至上の喜びとする」「自身を恐れない者を許さない」という性格ベース、クズ行動の源泉がある程度現実にありそうなものだという意味です。

 

しかしまあメアリがその辺にいる一般的な鬱屈した虐待おばさんと違う点があるならそれは「魔法少女になれた」という点に極まるでしょう。あたりまえですね。いやあたりまえではなくて。

魔法少女になる」ためにはある程度の素養が必要とされています。「自分が魔法少女になったことを受け止められないような子は、そもそも魔法少女に選ばれたりしないぽん」というファヴの言葉がそれをわかりやすく示しています。


その事実を適用すると、つまりは彼女、カラミティ・メアリは、39歳というおよそ少女とは呼べない年齢となっても、魔法少女としての自分を現実のものとして理解し、受け入れ、違和感を持たずに振舞い続けることができているということです。

これはかなりすさまじいことのように思います。

本編で語られることはありませんでしたが、もしかしたら彼女にも魔法少女への一種の羨望やら信念やらその他何かしらの強い思いがあったのかもしれません。

 

メアリが魔法少女に変身するときに唱える「カラミティミラクルクルクルリン!魔法のガンマン、カラミティ・メアリにな~れ!」という時代を感じる呪文ですが、これは一種の自己暗示、これから自分が変身して魔法少女になるのだけどそれは呪文を唱えるからには当然のことなんだ、という(己の実際の年齢との変身後のギャップを乗り越えるための)儀式なんじゃないかなと思います。
魔王が聞いたらばそういうのはいいからさっさと変身せえとビンタしそうです。初代ラピス・ラズリーヌはどうやら変身時のかけ声容認派っぽいので認めてくれるかもしれません。

 

 

とにかくそういった自分の年齢と魔法少女「カラミティ・メアリ」の年齢とのギャップを乗り越える能力のあるメアリさんですが、フレデリカさんが振りかざす魔法少女論の一つ、「鬱屈し、鬱積し、内側にこもったエネルギー」というものが魔法少女に強く働きかけるということを体現するように強いお人です。


彼女が武器と見なしたものは何であれ魔法少女を傷つけるに足る程度、あるいはそれ以上にパワーアップします。武器判定は一般的な銃(一般的なんでしょうか、銃の名前には全く詳しくないのでメアリが扱っている銃はさっぱりわかりません。残念)から始まり、地雷、スタングレネード、ロープや濃硫酸に至るまで様々。
また、パワーアップにかかる時間に考慮は不要と、なかなかに便利。加えて死後も強化魔法は継続するという素晴らしさです。リップルはそれに少々助けられてます。メアリさん強い。

 

優秀な能力に反して戦況判断は結構迂闊ですが、まあベテランではないので仕方ないです。

無印勢は全員がほとんど魔法少女同士の戦闘は初心者に等しいだけに戦闘およびプレイングがガバいところがあります。それにしては皆強いんですけどね。ポテンシャルが高かったんでしょうか。

 

この人が初回のマジカルキャンディー量の多寡で脱落者が決まる時に脱落せずに済んだのはねむりんのお陰といっても過言ではないのでしょうか、と思っていたのですが。コミカライズ版メアリさんの「一般人を傷つけてそれをマジカロイドに蘇生させることを繰り返してマジカルキャンディーを稼ぐ」という驚愕の「人助け」のやり口を見てああメアリは手段を選ばずにマジカルキャンディーを集めてただろうなと内心納得しました。マッチポンプってレベルじゃないです。拷問。

 

諸々のエピソードが示すように、カラミティ・メアリさんは後付けフォローのないタイプのストレートな悪役であり、無印読者にスイムスイムと並んで圧倒的恐怖を与えた(?)キル積極勢の魔法少女です。

魔法少女のキルスコアは実際0ですが人間を合わせるとすごいスコアになる人。ヤクザのカチコミでもパンパカ撃ちまくって大殺戮したのではないでしょうか。


ちなみにカチコミ大暴れをしたためにヤクザと魔法少女に詳しい人小路祖父に存在を認知されてます。クラムベリーさんの魔法少女試験が開催されて大混乱にならなければ大陸側ヤクザ組の報復による魔法少女襲撃でメアリも苦しい立場にあったかもしれません。

 

 

後は、イラストについて。episodesおよびドラマCDに登場する「綺麗なカラミティ・メアリ」の影響でなんとなく印象が上方修正されてしまいがちですが、無印を読み返すとああそうだクズだったとホッとすることができます。episodesで見られる、綺麗なメアリとマスクド・ワンダーが並んでる挿絵は性的です。なんのこっちゃ。

 

最後に好きなセリフについて。やっぱりここは「カラミティ・メアリに逆らうな」「カラミティ・メアリを煩わせるな」「カラミティ・メアリをムカつかせるな」ですね。スピーディな展開とこの歯切れのいいセリフ回し。
このセリフは彼女のあり方を丸々示していてかなり印象的です。そのキャラクタを象徴するようなセリフがあり、そして作中でセリフにぶれない生き様を見せてくれるというのはやはり素敵です。

 

死に際までブレないという点がかなり好きなので、死に至った経緯がガバめであることを差し引いても死にざまランキングはかなり高めです。なかなかにグロい死にざまですがアニメ化の折にはどうなるんでしょうね。非常に楽しみです。以上。

 

 

 

こんなかんじで。これでも少々削ったんですが、メアリについて話したことは恐らく一度もなかったのでちょっと一人目にしてはダラダラ喋りすぎました。文字数的には2500文字程度なので、少々減らしたものを基準として以降は「2000文字」以上を目標に企画を続けていこうと思います。文字数が余り出したら唐突に話が逸れ出すでしょうができるかぎりがんばります。