すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女12日目:トップスピード

 

本日のまいにち魔法少女です。ナンバーは4。トップスピードです。

トップスピード!トップスピードといえば苦い苦い思い出。

特別編集版魔法少女育成計画発売にあたってゲーマーズ特典としてつけられた特別書下ろし作品「魔女と弁当と愛情表現」です。あれ持ってたんですが現在行方不明です。奥さまは魔女

魔法少女バレしてても即死に至るわけじゃないっていうのがわかってよかったですが記憶が不確かで。不確かでえ。好きな描写もいっぱいあったんですが。とてもつらい。

 

さてというわけでトップスピードを語るにおいて素敵な材料であるところの「魔女と弁当と愛情表現」ですが一切なかったことにして喋ります。ああ……。一回しか読んでないので、記憶がねじ曲がってるかもしれなくて不安で喋れません。きっと忘れてることもあります。頼むからepisodes2に再録してくれ。だめですよね。だめか……

 

 

 

気を取り直して。

トップスピード。登場話は「魔法少女育成計画」。金髪碧眼の魔女っ子スタイルの魔法少女。首には安産祈願のお守りを下げ、背中には「御意見無用」と刺繍されたマントを纏っています。元ヤン。

この衣装についてちょっと無粋なツッコミなんですが、魔法少女が全力全開で移動すると服がびりびりぼろぼろずたずたになるというのはepisodes短編「オフの日の騎士」で明らかになった事実なんですが、それを適用するとリアルのアイテムことマントとお守りはぼろぼろになっちゃいそうなんですよね。まあここは箒にある程度乗り手を守る魔法の力があると思ったらいい気がします。人間乗せて飛んだりもできますし。

 

固有アイテム勢です。「ラピッドスワロー」と名付けられた音速を超える箒の使い手。

立ち絵では箒は普通の箒ですが描写としては「バイクのような風防やハンドル、マフラーや推進装置」がついていたそうです。コミカライズでめでたくそれらしい箒が拝めましたね。バイクじゃん!ほぼバイクじゃん!

 

 

性格は世話焼きで元尖ったナイフ。各方面に気を回してうまいこと魔法少女生活を送っています。料理が得意でリップルにもちょいちょい餌付けをしています。さすがの料理技術♡4。筍の筑前煮とかすごくすごく美味しそうじゃないですか!

人を見る目が結構良い子です。猫を被ってるシスターナナを「お花畑っていうのはまたちょっと違うと思うけどねぇ……それよりかだいぶタチが悪いっつうか」と評価できるのはとてもすごい。

ルーラについても正しく評価してうまいことご機嫌を取ってたり。社会をうまくのりきることができるコミュ力を感じます。元ヤンなことさえ除けば普通にいい子なんですよね。

 

 

リップルの初代相棒です。二代目はスノーホワイトで三代目はフレデリカです。いろいろな人に殺されそうな発言だ。

ふたりぐみ魔法少女の関係性について熱く語るのは別の機会にするとして、でも全く語らないのもアレだしちょっとだけ関係性語りをします。ちょっとだけ。

 

 

リップルとトップスピードの関係は正統派相棒関係という感じで非常に好きです。尖ってた頃のリップルと、彼女を窘めたり落ち着かせたりしつつあれこれ世話をやいたげるトップスピードと。リップルが彼女を満更でもなく思っていることはきっとトップスピードも理解していたでしょう。

 

魔法少女を辞める=死という事がわかって、さんざんに泣き喚いていたトップスピードと比較的冷静だったリップル。あれはリップルは自覚していませんでしたが、思う存分に感情を露わにするトップスピードを見ることでかえって落ち着いていられたというのが理由にあるんじゃないでしょうか。

いいコンビだった。良くも悪くも(良さしかない)無印の魔法少女は「正統派」が多い印象です。初心者魔法少女だらけですし。

 

 

リップルは真正面からカラミティ・メアリに攻撃しかけ、爆殺されかけた。

トップスピードは真正面から突撃し、撃ち殺されかけた。

一対一でカラミティ・メアリに力が及ばなかった。

(中略)

「次は……」

「次は?」

「やっぱり、正面からいく……」

 

 

トップスピードとリップルといえば第六章「マジカルキャノンガール」で、その中でも特に人気なのが私は俺だって魔法少女云々の場所ですが(大好きです)

ちょっとこの引用文をふたりぐみ魔法少女好きとして取り上げます。ふたりぐみ魔法少女がふたりぐみ魔法少女している文章です!

一対一ではかなわない!正面からいっても殺されるだけ!でも「やっぱり正面から」なんですよ。

で何故勝てたかと言えばふたりだから!ふたりだから勝てたわけです。自分を曲げずに、尻尾を巻いて逃げ出さずに、ふたりで正面から突撃!ああ素晴らしい。この関係は非常に良好です。ありがとうございます。関係性トークを終わります。

 

 

19歳人妻こと「室田つばめ」ちゃんがトップスピードの人間体です。この夫婦描写がとても心に来る。人妻であることを殊更に強調した魔法少女と言えば現行トップスピードだけです。

他にいるのかもしれないですが基本的に本業魔法少女してる子は恋愛してる余裕もないのかそれとも魔法少女を愛する心が高すぎるのか夫とか彼氏を持たない感じです。どうなんでしょうね。

世帯持ちのパムさん人間体とかもあってもおかしくないなあと思いますが(??)魔法少女を優先させるとやっぱり誰かが不幸になっちゃうので基本独り身かもしれません。

 

夫婦描写がつらい。「魔法少女というのは小学生から中学生、ギリギリいけても高校生まで」という認識は魔法少女育成計画を読んでてつねづね鈍りがちになってしまう常識を思い出させてくれます。でもその発言は結構いろんな魔法少女に刺さるので人前で言っちゃダメです。

この発言、トップスピードが綺麗な魔法少女をきちんと理想として持っててる(だから「自分は魔法少女としてアウトだろう」という事が出来る)のがうかがえて好きです。市井の魔法少女とはかくあるべき。殺し合いに巻き込まれるべき子じゃなかった。いや皆そうなんですが特にです。家庭持ちはつらい。

トップスピードの人間体こと室田つばめは妊婦だったのだ!という無印の衝撃シーンに対しての初読時の自分の記憶はびっくりすることに一切ありません。3年前だしなあ。リップルが可哀想だなあと思っていたような気がします。

 

 

さて好きなイラストについて。夢と希望(とちょっと絶望)のepisodes表紙絵が好きです。眼をキラッキラさせてるラズリーヌと、お姉さんの表情しつつも自慢げなトップスピード。自分は狂信者ではないのでラピッドスワローの後部座席はリップル専用なんだよオラとか言いません。あの絵だと金髪のトップスピードがちょっと桃色の髪に見えます。

 

 

最後は好きなセリフについて。いろいろ言いたいことはありますがやっぱり「俺だって魔法少女だ」です。あそこは本当に……好きです。リップルが長セリフを回すところ。(話を逸らしてまで強調したいんですが自分は無印のリップルリップル達の中では一番好きです)

魔法少女とは、という「無印」全体のテーマにズバンと嵌った素晴らしいセリフだと思ってます。この最高のシーンがあるために、「魔法少女魔法少女でない」系の話には結構満足してしまいました。limitedは別でまあ楽しかったんですが。

 

 

地味に文字数がきついことに。まだまだ言いたいことありますが以上です。明日もがんばります。