すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女25日目:プリンセス・インフェルノ

 

 まいにち魔法少女です。ナンバーは51。プリンセス・インフェルノでした。インフェルノ

 微妙にレアな運動部系魔法少女です。レアかなあ。

 ちなみに列挙しておくとラ・ピュセル/@娘々/プフレ(助っ人)/アカネ/インフェルノ/グレース(?)あたりが運動部に所属してる・してたっぽい魔法少女かな。どうでもいいですね。

 これでピュアエレメンツは2人目です。がんばります。

 

 

 プリンセス・インフェルノ。登場話は「魔法少女育成計画JOKERS」。人造魔法少女四人衆ことピュアエレメンツが一人。赤色担当。赤き劫火。主人公っぽい。

 正式にはピュアエレメンツはプリズムチェリーを含んだ5人組なんですが、人造魔法少女でくくる方が使用頻度が高いので結構4人組を意図して使ってしまいます。

 

 まず外見について。サソリモチーフの魔法少女で、炎がちらつくコスチュームのなかに黒光りする甲殻的な質感のビキニスタイル、サソリのしっぽと全体的にきゅっとしまった印象です。

 オレンジを含んだ彩度高めの双眸のなかは細瞳孔。頭の横についてるアレは髪の毛なんですか耳なんですかわからない。そしてそしてちょっと珍しい八重歯勢です!

 八重歯魔法少女……カワイイ……ちょっとヤンチャっぽい……実際ヤンチャなインフェルノはとてもかわいいです。好き。

 

 

 人間体は緋山朱里ちゃん。まるでアニメの登場人物の如く人間体名がカラーリングされているの子が多いことはピュアエレメンツの特徴でもあります。東恩納鳴ちゃん以外。

 そしてなんとびっくり、朱里ちゃんはスノーホワイトの人間体こと姫河小雪の幼馴染でした。JOKERSになってそんな子が出てくるか……とびっくりしたのを覚えています。

 

 時系列上では無印からJOKERSは2年以上経っています。無印で中学生だった小雪もいまや高校生。月日が経つのは早いなあと感じさせます。無印のスノーホワイトとJOKERSのスノーホワイトが大きく変質したように、小雪自身も平気で家出半月なんてしちゃえるワイルドな子になってます。

 その変化については朱里ちゃんからは言及されなかったようですが、もうちょっと長く話してたらなにか気取られてたりしたのかもしれない。

 

 

朱里ちゃんは面倒見がよく、髪を明るく染めた背が高めの高校一年生。FANBOOKでは高校二年生表記されていたり、次回予告自己紹介では高校二年生だったり、他のエレメンツたちは小学二年生/中学二年生/大学二年生だったりするんですが計算上は高校一年生です。バランス悪い……

 

朱里が高校一年生だとJOKERS小雪もまた高校一年生ということになり、つまりJOKERSの時間軸はlimitedから西暦をひとつ増やした、高2進学前の春あたりになります。この「高2進学前の春」ってタイミング、学校もあるっぽいし春休みでないことを考えると相当際どいんです……。正直高2のほうが考えていて楽なんですが、何度読み返しても高1なんですよね以下略です。

(追記注:ACESの2版修正の結果、小雪は浪人休学留年していなければ高校2年生というのが妥当ということになりました。この辺の衝突に関してはJOKERS本編の時間軸で鳴が小学3年生になることで回避できるような気がしますが、とりあえずこの記事で推測の詳細を書くことは省きます)

 

 

 朱里ちゃんはかわいい。高校一年生にして大カマキリを素手で手に取れちゃえる系女子です。秘密基地が好きな子です。彼女は面白いこだわりを持っています。

 

特に睫は大事だ。大切な目を守ってくれるし、男は皆睫に弱い。睫の優劣で女子内の地位が決まるといっても過言ではないだろう。という説をぶち上げたら友人に笑われた。

小雪って……魔法少女狩り……なんだよね……」

袋井魔梨華がそういっていた。スノーホワイトは悪い魔法少女を狩るのだと。抱かれながら顔を見上げると、彼女は立派な睫を持っていた。

 

 睫にこだわりがある子という描写が、スノーホワイトを見上げた時の睫毛というシーンにリンクするのすごい、読んでて……良かった。

 インフェルノはまっすぐにスノーホワイトを強いものだと認識して、自分の意思を託すに値する存在だと理解して、そして「だったら……さ……あいつらも……」と、悪い魔法少女を狩ってほしい、という願いを託して目を閉じます。

 

 スノーホワイトは死に際を看取る魔法少女としての立場が多く、よって色んな魔法少女から多量の想いを押し付けられています。インフェルノスノーホワイトに想いを託した魔法少女の一つです。

 この「悪い魔法少女を狩ってほしい」という願いは果たしてスノーホワイトにどういった影響を与えるんでしょうか。JOKERSエピローグの時点で、クェイクとテンペストの声をインフェルノに告げないままだったスノーホワイトにはいい影響を与えてはいないような気がします。色々なものを背負い込んでしまっている……。

 

 

 スノーホワイトとの関係はそこそこにして、インフェルノといえばテンペストとの恋模様。かわいい。こういう地に足の着いた描写はじわじわと精神値を削ってくるので好きです。JOKERS短編「三角形の彼方」を見る限り南田翔くんが朱里ちゃんへ恋心を抱いているということはなさそうです。鳴ちゃんはまあ小学生だから……。

  地に足の着いた描写は本当に後から毒になって心を痛ませてきます。ピュアエレメンツの脱落者三名のうちだと、自分はインフェルノの死が最も心に残ったものでした。まあそこに関しては首を刎ねられずに死んだのがインフェルノだけというのもあるかもしれませんが……。

 

 怪我をして楽しく走ることができなくなり、友人関係さえも怪しいものとなりつつあったひとりの少女・緋山朱里。

 そんな彼女が魔法少女となったことで再び元気いっぱいに楽しく、ピュアエレメンツという新しい友情を築いて笑い合い、

 そしてJOKERS事件内では袋井魔梨華との戦闘を皮切りに、楽しく走るなんてことはできなくなり、命を懸けて必死で走り、かつて仲間と笑いあったブリーフィングルームでは、友人の無残な死体を見てしまい。

 そして最期は、走ることもできなくなって、スノーホワイトに抱かれながら目を閉じる。

 

 この急転直下ジェットコースター的大回転顛末を一巻に収めたのはなかなかにすさまじいことなんじゃないかなあと思いますJOKERS。

 JOKERSは一巻完結と言う形で面白い話でした。JOKERSかなり好きなんですよね……。このインフェルノの状況が刻々と変化していく勢いは単巻構成でなければ成立しなかったのではないだろうか。

 

 

 さて好きなイラストです。プリズムチェリーを救出するために、クェイクとともにブリーフィングルームに突入し、シャッフリン達・初登場スペードAシャフリン・グリムハートに出逢ってしまった時の挿絵が好きです。

 絶望感漂う。アルティメットプリンセスエクスプロージョンで煤的なものに包まれたときの「やったか!?」感は実際絶望。

 

 好きなセリフ。セリフ。魔法少女狩りに向けた死に際の言葉はとりあえず一旦置くとして小雪はなにやってんのさ。強盗とか空き巣とかにジョブチェンジしたの?」が、「強盗でもないし空き巣でもない。魔法少女だよ」というスノーホワイトのことばと合わせて好きです。誰かが自分のことを「魔法少女」だと発言するところは印象深い。

 

 以上。インフェルノVS魔梨華はかなり好きです。明日もがんばります。