すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女28日目:7753

 

 さて本日のまいにち魔法少女です。ナンバーは41。7753でした。

 7753!表紙系魔法少女です。とてもかわいい。がんばります。

 

 

 7753。登場話は「魔法少女育成計画limited」。男子学生服に身を固めた、いろいろとツートンカラーの魔法少女

 コスチューム自体は男子学生服・学生帽・武骨なゴーグルと締まったものなのですが、そこかしこにハートモチーフが張り巡らされている上に、本人の「髪型がピンク・ライトブラウンの二色に染め分けられたみつあみ二つを足元付近で一つに束ねる」という奇天烈な(とてもかわいい)ものなのでクール一辺倒というわけでもありません。

 

 あの髪型、ものすごくものすごく髪量と髪長が必要になると思うんです。髪を解いた7753はもしかして魔法少女界でも最長のロングヘアちゃんなのではあるまいか。いやフレデリカさんもよっぽど長いですけど。二人とも頭重くないのかな。

 

 外見について喋るなら、やっぱりアイシャドウとネイルについて言っておかねばなりません。個人的にまほいく魔法少女で一番好きなアイシャドウカラーの魔法少女は7753です。ピンクとライトグリーンのツートンカラー! 攻めてるなあと思いつつも非常に可愛らしくて困ります。

 ちなみにネイルはパッキリライトグリーン一色(だと思われます)。眼のカラーがライトグリーンの7753なのでその色がちょいちょい差されてます。

 

 これは自分でもよくわからない主張なんですが、7753をモチーフにしたアイスクリームのフレーバーはすごくおいしそうだと思います。伝われ。ピスタチオ的な。 

 

 

 さてそんな超尖りつつも可愛いコスチューム持ちの7753ですが、実際どういう子なのかといえば敏腕人事サラリー魔法少女です(?)。limited時空で先日人事トップに君臨されたプフレさんが、人事長に立つ前から部下として置いていた有用人材。7753の元上司ことデキル女風の魔法少女がプフレさんによってどういう目にあったのかはさておき。

 

 7753はプフレの部下という非常につらく険しい立場に置かれ、当然酷い目に遭い通します。まず出会いがしらから、7753の魔法の本質・根幹とも言えるゴーグルを有無も言わさず取り上げられ、勝手に改造されてしまいます。

 

 ゴーグルには7753に一切秘密のままに「通信機能」「ログの抹消機能」「魔法の端末用の妨害電波発信機能」をくっつけられていたようで。ああそれで端末が使えなかったのか!!! と、エピローグの種明かしで膝を打ち頭を打ちました。衝撃だった。

 7753は一切自覚のないままに多くの魔法少女を苦しめる妨害電波の運び屋をさせられていたわけでプフレは凄くて酷い。

 

 

 本当に、limitedでの7753は無自覚のままにプフレにいいようにいいように使われ倒した魔法少女でした。まず人事としての一般的な仕事を装ってB市に出張させられ、その後監査組に強制的に合流させられ。

 そこからは7753が「プフレに指示された」と自覚していることからしていないことまで、概ねすべてがプフレの掌の上。

 limtiedの名場面と言える、「7753プフレの静止を振り切って大量破壊兵器の存在を曝露し、その場に集まった魔法少女達が街を守るためにプキンと命を懸けた最終決戦に挑む」というシーンさえも、プフレが望んだ展開だったというのだから本当に酷い。

  

 で、limitedであれだけのことをしでかしたプフレは、今のところそれについて特に何の負い目も被っていないんですが。そんなプフレに痛い目を見せてくれるのは、limited事件での真相を知った7753なのではないかなあとか考えています。(追記注:この記事はACES発売後QUEENS発売前に書かれています)

 その為には自分がlimited事件中で(プフレの思惑の元にとはいえ)やってしまったことを受け止めて、マナに合わせる顔がないあたりをどうにか乗り越えないとどうにもならないんですが。7753がんばれ……。

 

 

 陳腐な展開予想はこの程度にして。7753の可愛いところ。

 結構地に足がついているところが好きです。喜んだり慌てたり泣いたり腹を立てたり。クールに見せかけて結構喜怒哀楽をあらわにしてくれる7753。7753はベテラン魔法少女ですが、血の匂いのしないベテラン魔法少女です。いやちょっとは血の匂いするか。まああまり血腥くはありません。

 だからかなと思うのですが、ベテラン魔法少女にしては比較的スレていないというか。limited終盤の描写を引っ張ってくると、

 

 どうするべきだろう。こんなことを考えたりしないで与えられた命令のまま動けばいい。上司に逆らえば、もはやサラリーマンではいられない。二度と給料をもらうことなく魔法もなにもない世界に放り出される。このまま指示に従っていれば、誰も7753を責めたりはしない優しい場所に居続けることができる。

 頬に布が当たった。マフラーの切れ端が風に靡いている。

 いつからこんな生き方をするようになったんだろう。目先の給料のために、大勢の人が殺されても黙っていた方がなんてどうして考えられるんだろう。こんなのは魔法少女じゃない。サラリーマンでもない。腐ったゴミだ。

 

 ここ!正確にはここを含めた前後文なんですが、ここ、とても好きです。

 7753はベテラン魔法少女になりきれていない魔法少女ことリップルの(暫定)遺品によって、自分が理想としていた魔法少女から自分が遠ざかってしまっていることに気付きます。リップルの在り方、遺したものを見つめることで、自分に確かにあった魔法少女へのあこがれ、を言動に移してしまうだけのパワーを得たんじゃないだろうか。

 そんな7753がせめて魔法少女たろうとして起こした行動によって、ウェディンが「本物はクズばっかりじゃないですか」と泣き叫ぶあたりは苦しい。

 

 あの最終盤メンバーで「魔法少女」に拘っているのはウェディンと7753とフレデリカ程度なもののような気がしますが、limitedでは「理想の魔法少女」ひとつをとっても人それぞれバラバラなことがよくわかります。魔法少女である/でない話はちょっと胸が重くなります。十人十色の価値観があるだけに。

 

 7753がリップルのマフラーの端切れをまだ大事に持ってたりしたらいいなあ。7753にとってのリップルは割と大きな存在なんじゃないだろうか。

 

 

 さて好きなイラストについて。いやこれはもうlimited前編の表紙と言うしかないでしょう。表紙イラストが公開されたときのドキドキは今でも心に残っています。あの表紙は本当に格好いい。「limited」というタイトルも相まって、怯えながらプロローグのページをめくっていたことを覚えています。

 

 好きなセリフについて。うーん。「それとですね。その7753さんというやつはちょっとなあと」がまず頭に浮かんできたのでそれで。独白好き魔法少女なので……。いや流石に他になにかありそう。

 

 以上。生活感描写については語りきれなかった。明日もがんばります。