すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女39日目:マジカルデイジー

 

 本日のまいにち魔法少女です。ナンバーは29。マジカルデイジーでした。

 ミラクルロジカルシニカルマジカルデイジー! かの有名なアバンギャルド日常魔法少女アニメ・主題歌「ハロー★デイジー」はアニメ魔法少女育成計画restartの特殊OPで使用される予定です嘘です。唄はラジカルシスターズで。どうかお願いします。

 

 好きですマジカルデイジー。初日犠牲者は総じて勢いよく魅力的です。デイジーはねむりんと同じく、神たるマルイノ先生が可愛くなるように念じて作られたという、かわいいことが当然のかわいい子です。かわいい。

 がんばります。

 

 

 マジカルデイジー。登場話は「魔法少女育成計画restart」。

 プロローグのページをめくって早速挿絵が入っている系魔法少女です。今となっては必要性の薄い挿絵が早めに入る子については「あっ死ぬかも」という覚悟が自動で出てくるまほいくに慣らされた自分ですが、当時は特に何とも思わずワクワクと読み進めていた覚えがあります。

 

 華やかなマジカルデイジー魔法少女活動。ヤクザにカチコミをかけるというのは少々魔法少女らしさに欠けますが、煌めきに彩られた派手かつキュートな大活躍は見ていてドキドキします。

 そこから「それじゃいくよおっ!デイジービィーム!」の言葉と共にぱっと情景が切り替わり、魔法少女歴推定7年のくたびれた大学生・八雲菊の厳しく寂しい生活が描写されるのですが、そこの空気の変わりようがまたすごい。

 

 

 過去の栄光・現在の荒んだ生活・未来への不安、後悔と、菊ちゃんのありようがスピーディに説明されます。このあたりの、わずか数ページでがっつりと人物を理解させてくる遠藤先生の力に惚れ惚れです。restartプロローグ、好きです。

 

 最近のまほいくはプロローグもしくはエピローグがプフゲルオンザステージと化しつつあったので(それも大歓迎ですが)restartのような、新登場魔法少女の背景をさっくりと伝えてくれるプロローグもまたいずれ読んでみたいものです。あのわくわく感は新登場魔法少女にしかもらえないものです。プフゲルは死ぬか!?死ぬか!?ってハラハラのほうが強い。

 

 

 さてそのマジカルデイジーですが、いや本当に荒んだ生活を送っています。アニメ化され、魔法少女界隈でも一般人の間でも有名人であるマジカルデイジーですが、その恩恵は得られなかった。彼女は魔法少女のエリート・サラリー魔法少女にはなれず、ただただ見返りのない善行を積み続ける一般魔法少女としてくすぶり続けています。

 魔法少女に熱中しすぎた結果として、人間としての青春を満足に送らないまま大人になってしまった少女、八雲菊。カラオケに行ったことない系魔法少女です。

 

 画面の中ではきらきらと輝き、いろいろな魔法少女達にあこがれと希望を与えていた魔法少女・マジカルデイジーが、現実世界では「将来なにになるんだろう。いつまで魔法少女をやるんだろう。」と考えています。切ない……

 

 ここまでデイジーが干しに干された生活を送っているのは、ひょっとしてクラムベリーの子供だから(追記:これを書いた頃は、クラムベリーの試験について叩くと埃が出てしまうため表舞台に出たデイジーはファヴ辺りが手を回してこれ以上活躍させないようにしていた? と考えていました)、というのも要因にあるんでしょうか。とんだとばっちりだ。

 マジカルデイジーがクラムベリーの試験を受けたのは、6,7年前の中学生時代。「子供達」の中でもなかなかに古株なのではないでしょうか。

 

 

 さて「クラムベリーの子供達」の一人として、デイジーはキークの作り出したゲームワールドに引きずり込まれます。

 その世界が死の危険を孕んだ恐ろしい「再試験」の場であるとは知らないままに、デイジーは敵キャラクターことスケルトンへ格闘を仕掛け、デイジービームで吹っ飛ばし、とアニメそのままのようなきらきらとした活躍を見せます。

 

 狂った魔法少女・アカネと接敵したときのデイジーの対応は読んでて面白かったです。相手の魔法少女(アカネ)について「マジカルデイジーと同じく、誰と戦っても勝てるよう、自分をいじめてきた者の肉体だ」と評しています。それはつまり、デイジーもまた自主的に戦闘訓練を積んできた魔法少女だということです。

 対魔法少女戦を想定していない世界観のデイジーが、なぜ魔法少女との戦闘についていけるような鍛錬を自分に施していたのかと言えば、クラムベリーの試験の経験が影響していたのかもしれません。ファルに嫌悪感を持つ程度には記憶が漏れ出ているデイジーです。

 

 マジカルデイジー・のっこちゃん・@娘々・夢ノ島ジェノサイ子という四人パーティーを組んで以後は、デイジーはリーダーとして、仲間に配慮したり、のっこちゃんを可愛く思ったり(思わされたり)しつつマジカルキャンディーを稼いでいきます。

 戦闘が有るか無いかでパーティーの指針を考えています。「――だって楽しいじゃん、戦うの……。」という独白はデイジーの在り方をはっきりと示しています。

 デイジーはかなり戦闘好きな魔法少女です。自分を「大人の魔法少女」と自称しているんですが内面は比較的子供っぽい子のような……。

 

 

 そんなこんなでマジカルキャンディーを集めていたデイジーは、デイジービームを飛び道具完全反射の赤スケルトンに放ってしまい。腹をぶち抜かれての脱落です……。

 早い。早すぎる脱落だ……。81ページでさよならです。なんということだ。マジカルデイジーは短ページでぽんぽんと魅力を伝えてきてくれて、もっともっと素敵なところが見られるだろうと思っていたので、本当に残念な脱落だった……

 戦う魔法少女が好きなので、デイジーは好きです……。残念だ。

 戦う魔法少女として、デイジーが強さでいうとどのあたりに位置していたのかはわかりかねます。身体を動かす技術はかなり高そうですが、殺し合いともなるとまた覚悟が関わってくるので謎です。魔法は非常に戦闘向きですが。

 

 実はデイジーはキークちゃんと顔見知りな魔法少女でしたが、そんなことは一切関係なくさくっと脱落してしまいました。キークちゃんのほうに、デイジーの死を惜しむ気持ちがあったかと言えばあまりないような気がします。

 

 

 好きなイラストについて。魔法少女育成計画episodes、「マジカルデイジー二十二話」の口絵が好きです。あのちょっと時代を感じる顔の造詣が一昔前のアニメらしさを感じさせてよいものです。マジカルデイジーは映画化しなかったのかな。

 アニメ魔法少女、マジカルデイジーの他にはキューティーヒーラー、スタークィーン、ひよこちゃん等々がありますが、キューティー勢以外の登場はあるのでしょうか。ひよこちゃんはちょっとどんな魔法少女だったのか見てみたくもあります。アニメ化魔法少女でヒラ魔法少女をしているのがデイジーただ一人だったら非常に切ない。

 

 

 好きなセリフ。好きと言うか、印象的なセリフなんですが、「みんな離れて!決めるよ、必殺技!」があります。初見でも(あっヤバイこれはヤバイ)と感じさせてくれるいい感じの死亡フラグです。まさか本当に即死するとは思いませんでした。重傷程度かと。デイジー……。

 

 以上。明日もがんばります。