すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女59日目:パトリシア

 

 本日のまいにち魔法少女です。ナンバーは71。おっ後半だなACESだなと思いつつ確認したらパトリシアさんでした。最近ナンバーを見るだけでどのシリーズの魔法少女なのかパッとわかるようになってきました。日々無駄な技能だけが磨かれていきます。

 パトリシアさん。魔法少女育成計画ACESとらのあな購入特典短編こと「パトリシア撃退作戦」に言及しつつがんばります。

 

 

 パトリシア。登場話は「魔法少女育成計画ACES」。

 ラフ絵の段階から結構描き込まれていた魔法少女だったように憶えています。腰に引っ提げたパトランプがカワイイ。素敵なデザインの魔法少女です。

 微妙にてかてかとしたコスチュームです。ジャケットはぴっちりとしていて格好よく、ハイレグスーツには何というか戦闘魔法少女をイメージさせるパワーがあります。戦闘派らしくスポーティな短髪魔法少女です。警察帽の中に髪をまとめている可能性もありますけど。
 もしかするとパトリシアさんの靴はローラースケートなんでしょうか。ちょっと見えづらいですが、立ち絵の靴の部分には何かしらローラーっぽいものが付いているような気がします。描写上だとそういう要素は無いのですが。

 いやー爽やかにかわいい。美人系の魔法少女です。

 シャドウゲールは外見上は美人系の魔法少女だと思っているので、シャドウゲール&パトリシアのコンビは美人さんふたりです。素敵です。シャドウゲールの中身はその外見とは乖離したカワイイ系魔法少女ですけどね!

 

 パトリシアがシャドウゲールとコンビを組むようになったのは、パトリシアのボスであり、シャドウゲールの主であるプフレがそう命じたためです。

  プフレはJOKERSプロローグにおいて結構な窮地にまで追い込まれ、三代目ラピス・ラズリーヌに後ろ暗い記憶を総浚いで持っていってもらったことにより即座に悪事を暴かれることを避けました。

 しかし記憶を一時的に預けたシャドウゲールがそれをそっくりそのままスノーホワイトに投げ付けたことによりプフレの記憶は失われたままで。自分がプフレの記憶を奪ったということを隠し通そうとがんばるシャドウゲールの態度を怪しみ、自分の記憶に不確かな部分がある事を自覚し、プフレは「なにが危険なのかさえよくわからないからね」という聞くにも痛ましい言葉と共にパトリシアをシャドウゲールの護衛に付けます。

 

 護衛であり、実質監視であったのかもしれません。シャドウゲールはプフレが見てないうちに私を殺してくださいとか言っちゃう危なっかしい子なので、プフレにとってはシャドウゲールがこれ以上自分の目の届かないところで何かしらやらかさないように首輪をつけていようとしていたのかもしれません。

 


 というわけでパトリシアちゃんはシャドウゲールの護衛としてぴったり付き添います。そのぴったり具合は特典短編「パトリシア撃退作戦」で確認することが出来ます。人間状態だろうともどこまでも付いていきます。

 お嬢様女子高に突如として登場する明らかに20歳越えの美人こと服部シアさん。一体何者なんだ……。こんなところでも人小路の名前のチートっぷりを確認することが出来ます。服部シアを女子高にねじ込ませ、それを生徒がSNSで発信することを許さない人小路家。人小路家というか人小路庚江。おかしい。

 「パトリシア撃退作戦」では庚江と護の女子高生活の一端がほんの僅か垣間見えてとっても嬉しかったです。「魚山護の新しい恋人ではないか」と言われちゃう服部シアちゃん。ウワッ百合だ……! 久々に明確な百合要素が出てきたように思います。ACES以前における庚江と護のべったり具合が偲ばれます。主従ということを理解した上でなお恋人と思われる程度には距離が近かったわけで。

 

 

 でまあそんなこんなでシャドウゲールに付き添っていたパトリシアさん。ちょっと時期があいまいなので、どの程度パトリシアとシャドウゲールの関係が続いていたのかは定かではありません。が、まあ、そこまで短期間でもない付き合いだったように思います。

 ACES本編が始まり、早朝から護が悪魔たちに襲い掛かられた時も、パトリシアはシャドウゲールの護衛に就いていました。ビビりにビビっているシャドウゲールをおんぶして八面六臂の活躍を見せるパトリシアちゃん。強い!カワイイ!

 がんがん進んで悪魔を、アーマー・アーリィちゃんをぶちのめしていくパトリシア。彼女が恐らく圧倒的に強いので悪魔はまるで雑魚のごとく蹴散らされていきますが、あの悪魔たち、強化済みシャッフリンを蹂躙できる程度の強さはあるんですよね。

 シャドウゲールを何としてでも庇う、という制約がなければ、パトリシアがデリュージに後れをとることは無かったんではなかろうか。躊躇いなく誘拐対象を殺す一撃を放つデリュージちゃん、いろいろと吹っ切れています。吹っ切れすぎです……。

 

 そう、パトリシアはシャドウゲールを庇い、デリュージの手によって延髄を氷の矢で貫かれ、全身を氷漬けにされての脱落です。開幕34ページでの脱落です。これはACES最新刊現在で魔法少女育成計画至上最速の脱落です……。あああ。パトリシアの活躍をもっと見たかったよ……。

 彼女の固有アイテムである「魔法の手錠」はデリュージに有効利用されていました。あれはプキン剣の如く再利用され続けるのでしょうか。うーん。

 

 

 自分は基本的に人事チームのことが好きです。なので、パトリシアちゃんとダークキューティー・物知りみっちゃん・グラシアーネの関係ももっと深く知りたかったです。悪役に一過言あるダークキューティーに「いいやつだった」と言われるパトリシアは、きっと本当にまっすぐに快活で強くて爽やかで、そんな魔法少女だったのでしょう。惜しい人を亡くした。

 人事チームの過去短編を待ってます。基本的に全員分の短編を待ってるんですが、ACESで超スピードの脱落を決めてしまったパトリシアさんに関してはその掘り下げが待ち望まれるばかりです。

 

 というかパトリシアの死は結構かるーく扱われてて切ない限りです。人事チームは「そういうもの」なのでむしろ軽く扱われててうんうんそうだよねという感じなんですが、自分のために人が死んだ同日にゲームに興じるシャドウゲールちゃんに関しては話が違います。大丈夫かなあ。シャドウゲールちゃんの頭は大丈夫なのかな……。塀に頭ぶつけてどこかのネジ飛んでたりしないかな……。

 

 

 さて好きなイラストについて。ACES第一枚目の挿絵が好きです。シャドウゲールをおんぶしているパトリシア。油断なく引き締まった表情はパトリシアのベテラン感をよく伝えてくれています。

 

 好きなセリフについて。デリュージと向かい合ったうえでの「じゃ、やろう」がもうまっすぐに格好良くて好きです。デリュージ戦はなあ……デリュージの過去が明らかにぼやけてしまっているだけに、まだああだこうだと決めつけて喋ることはできないです。デリュージに殺されたパトリシア。デリュージが躊躇いなく彼女を殺したというのは衝撃でした。

 

 以上。明日もがんばります。