すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女71日目:プフレ(ACES)

 

 本日のまいにち魔法少女です。ナンバーは79。最後から3番目ということでACESでのプフレでした。

 ああ……。limitedとJOKERSでも出張ってはいましたが、16人の魔法少女たち枠でのプフレの登場はrestart以来です。いつかはまたその立場に上ってくるだろうなとは思っていましたが、いざ来たとなったらもうとんでもなく怖かったです。がんばります。

 

 

 プフレ。登場話は「魔法少女育成計画ACES」。

 restartから外見が少しばかり変化しています。マスクド・ワンダーを釣り上げた仮病要素こと首回りや腕周辺の包帯ぐるぐるが外れています。やっぱりあれ追加コスチュームだったんだ……。それ以外には特に変化なし。立ち絵ではふてぶてしさが増したのではないかという気がします。

 

 前作・JOKERSでは、もう少しで人造魔法少女開発に携わっていたことを突き止められて首を飛ばされるんじゃないだろうかと、そんな大きな危機を首の皮一枚で潜り抜けて。しかしシャドウゲールに預けた記憶をまるまま掻っ攫われたために何だかんだでピンチ続行です。

 全てが完璧なように見えるし、当人もそう見えるように振る舞っているし、失敗を失敗で終わらせずにしらーっと笑っているプフレさんですが、実際のところJOKERSでは本当にもう一歩のところまで踏み込まれていたんではないかなと思います。

 

 そのJOKERSの出来事が影響して、ACESでのプフレは一人記憶喪失大変ゲームの再体験をやっています。

 ホント何なんでしょうかね。restartでも記憶操作で痛い目を見ていたプフレですが、ACESでもかなりそれに振り回されています。今回の記憶喪失はある程度プフレの意図した出来事のような印象なのですが、しかしプク様襲来に関して言えば完全に意識の外にあったような気がするので、不意打ちです。

 

 

 記憶を失って、シャドウゲールが何か隠し事をしていて、それに気付いて、しかし何を隠されているのかがわからずに少しずつ情報を集めていたプフレですが。彼女が記憶を推測で補いきる前にACESの事件は始まってしまいました。

 開幕早々シャドウゲールを誘拐されたプフレ。ひえぇ。こんな展開がACESで訪れるなんて思ってもみませんでした。restartで「護さえいればいい」という恐るべき爆弾発言をぶちかましたプフレから、シャドウゲールを、護を、奪う! とんでもないことだ。

 

 という訳で自分はシャドウゲールが誘拐されたときは恐怖七割好奇心三割という心持ちでした。

 なぜならプフレはほとんどシャドウゲール視点で描写される存在だったためです。シャドウゲールが物理的にプフレから遠ざけられたならば、他者視点のプフレを拝むことが出来ます。プフレに慣れているシャドウゲール以外の存在がプフレを見て、プフレと会話するわけです。ひえぇ。こんな展開がACESで訪れるなんて……!

 

 そんなこんなでプフレを見る時にシャドウゲール視点が除かれた結果として。「プフレの新しいところを知る」という点においてはとっても楽しい魔法少女育成計画ACESになりました。なにせ初めての◇プフレです。◇プフレです! プフレ視点! いやあ最高でした。ありがとうございました。

 プフレ視点を読んだ上で思うこととして、やっぱりプフレは色々おかしい……。「シャドウゲールが自分に何かを隠しつづけていた」という事件発生前の異常事態を経て、パトリシアを殺されてシャドウゲールを誘拐されるという大事件勃発はプフレの精神をかなり揺るがしたはずなのに、その誘拐犯であるデリュージと相対するプフレは感情のブレを一切見せていません。

 意図的に護を心配する気持ちを封じ込めているとのこと。そんなことできるんですね……。

 

 いやしかしそれはそれとしてつくづくプフレはかわいい。ACESでもかわいいところばかりでした。速読やら感情制御やらの超人描写も素敵でした。

 プフレはエセ隻眼なわけですが、眼帯外したら速読速度が上がったりはしないんでしょうか。いやエセ隻眼かどうかはまだわからないんですが、エセ車椅子なあたりを考えると眼帯の裏側の左目も見えてると思うんですが。どうなんでしょう。

 

 

  ACESのプフレにおいては、シャドウゲールが居ない分、プフレと「シャドウゲールではない」魔法少女の関係性が光る描写が多かったように思います。

 人小路邸に出向いたプリンセス・デリュージ視点からの、油断ならない交渉相手、利用すべき踏み台としてのプフレ。本当は仇の一人であるんですが、双方ともそれには気付いていませんでした。

 ダークキューティーをリーダーとする、人事チーム視点からの、絶対的なボスとしてのプフレ。あのビジネスライクな関係性が大好きです。パトリシアちゃんとプフレの会話も読んでみたかった。

 ブルーベル・キャンディ視点からの、自称「デリュージちゃんの友達」であり、しかし実際のところ偉い人、怖い人なプフレ。一番貴重な描写でした。「苛立ちと怒りがたっぷりと込められた笑顔」、最高です。会話もいっぱいあって最高。

 ピティ・フレデリカ視点からの、絶対に潰しておかなければならない対立者としてのプフレ。JOKERSで「過去の人」認定をしたプフレに対して、フレデリカがあれだけアクティブに動いてくるとは思いませんでした。

 

  つくづく関係性が増えているなという気持ち。restartの8割シャドウゲール視点のプフレからは大きく立場を変えたなあという感じです。

 

 色々な関係の渦中に立ってるプフレさんですが、この関係性祭りに追加される感じで、そろそろスノーホワイトさんと直接向かい合ってはくれないだろうか。まだどんな会話になるのか一切想像がつきません。

 スノーホワイトとプフレというのは、スノーホワイトリップルというブラック&ホワイトなタッグとは種類を違える対の組だと思っています。喋ってほしい。楽しみです。

 

 

 なんだかんだで、プフレ好きな自分としてはACESはつらくも楽しい回でした。新鮮でしたから。

 しかし次の巻はもはや恐怖でしかありません。ああ……。どうなるんだろう。

 生存魔法少女は物語が完結していない存在であり、それが魅力なんですが、どうしようもなく怖い部分でもあります。プフレとシャドウゲールの物語はどういう結末を迎えるんだろう。もう少し平和な世界の二人を見ていたいと思うのはわがままでしょうか。わがままですね。なるようになるわけですから……。

 

 limitedからJOKERSで積まれていたプフレの謎というべき部分がほとんど解消されないままのACESだったのはいつか解決されるんだろうかという気持ちです。人造魔法少女まわりのはなしやら、7753関係の話やら。limited話が微妙に伏せられているのが怖いですね。

 

 

 さて好きなイラストについて。これに関してはプリンセス・デリュージとプフレの挿絵が大好きです。かわいい。久々に順当に美人さんをしているプフレを見たような気がします。何故だろう、デフォルメチックな顔が多いイメージでした。美人だなあ……かわいい……目に光があまり無いのがとてもよい……

 

 好きなセリフについて。プフレの「好きなセリフ」は困る。今回は独白もあったりして、好きな要素ばっかりで困りました。

うーん、「私の思い過ごしや考え違いであればそれでいいんだ。馬鹿なやつだと笑ってくれればいい。私の思い違いでも考え違いでもない場合が大変に問題だ。なあデリュージ、君にとってはさしたる労力でもないだろう? リスクもない。メリットはあるよ。私に纏わりつかれずに済む。大したメリットだろう? やってみようという気にならないか?」が、プフレ節を感じさせて大変印象的です。

 プフレはわりとこういう言い回しを多用しますね。今回はあまりフランクな口調が見受けられませんでした。非常事態ですしね。

 

 以上。そういえば小学生庚江という神話上の存在が確認できたACESでした。かわいすぎてかえって冷静になりました。明日もがんばります。