すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女を終えて

 

 小学生の社会学習感想文みたいな題になりました。

 ひさしぶりに「本日のまいにち魔法少女です」以外の書き出しです。色々と思うところがあったので全体を通しての感想など。

 

 

 81日続いたまいにち魔法少女も終了し、いよいよぼけーっとしています。応援して下さった方々ありがとうございました。

 

魔法少女というのは一人一人が主人公なんです」、というまほいく担当S村氏様のすばらしいお言葉に触発されて始めたまいにち魔法少女ですが、終わってみれば、確かにこれはみんなが主人公だなあ、という思いでした。

 もちろん魔法少女によって活躍の度合いは違います。さっくりと脱落してしまう子もいれば、最後の最後まであがきつづけて生き延びる子もいます。シリーズをまたいで登場する魔法少女、一度も「16人の魔法少女たち」枠に登場しないまま、ひっそりこっそり生き続けている魔法少女、いろいろ居ます。

 しかしその魔法少女達それぞれがそれぞれに見所やら可愛らしさやらかなしさやらを少なからず持っているのでした。それを上っ面ではなく理解したのが、まいにち魔法少女をやって最も嬉しい経験だったかもしれません。

 

 

 あと、まほいくというシリーズが続くにつれて、キャラの差別化が恐ろしいまでの難度になっていっているなあ、ということもひしひしと感じました。

 差別化というのはキャラクターデザインや魔法、名前に限らず。そのシリーズ内で魔法少女がどう動き、どういう思いを抱き、どのようにして脱落したのか、はたまた生存したのか。「魔法少女」に対してどのような思想を持っているのか、戦うこと、殺し合うことについてどのように感じているのか。

 ふたりぐみ、三人組、四人以上のチームとしてのありかた。ふたりぐみ魔法少女の脱落模様。魔法少女の口調。事件に至るまでの背景。価値観。語るべき部分、伏せておくべき部分。魔法の活用方法。大逆転のありかた。そしてかわいらしさ。すべてにおいての差別化です。

 81人。正確には75人ですが、どの魔法少女も自分にとってはすさまじくかわいかった。「かわいらしさ」の差別化が、まほいくは恐ろしいまでにうまくいっているなあと感じました。

 

 それぞれがそれぞれに、色々な具合で可愛らしい。魔法少女はみな美しく、いい匂いがして、タフで、綺麗な色の眼や髪をしていて、ちょっとやそっとのことではくじけたりしない強靭な精神を持っています。「キュートでキッチュ、ストロングでパワフル」という言葉に尽きる。その当たり前のように持つ「かわいい」の上に、更に生きざまとしての「かわいい」、性格としての「かわいい」、どうしても叶えたい願い、譲れない思いとしての「かわいい」が来る。

 

 まほいくの魅力としてこの「かわいい」というものは絶対に外せないと思っています。このかわいらしさこそが、デスゲーム、能力バトル、というジャンルにそこまで熱心な関心を寄せていなかった自分が、まほいくにどっぷり浸かってしまうという事故の原因になったのだと思います。

 

 

 あと、キャラクターを語るにおいて、本文を引用することがしばしばあったのですが、やはりよい文章だなあと感じました。遠藤先生の文章が好き。

 視点持ちの子によって同じキャラクターを見ていても違う印象を持っていたり、視点持ちだからといって何一つ信用できなかったり、視点を一切持たないままにばりばり感情移入させてくるキャラクターが居たり。読んでいて楽しい要素がいっぱいです。再読にも楽しい要素が山積みです。何度読んでも面白い、魔法少女育成計画

 自分がぽろぽろ読み零すせいなんだと思うんですが、初読時には気付けないおもしろい描写、いっぱいあります。初読時には気付けなかった何気ない描写で、キャラクターの好感度が大きく上昇するようなこともあります。なのでまほいくは心から数度読むことをおすすめします。ぜひ。一度じゃもったいない。

  言うまでもなく戦闘描写も楽しかったです。戦う子の視点は読みごたえがあって、だから自動で好感度が上がるのかな、と思いました。格闘楽しい。

 

 

 75人。どの子もどうしようもなく大好きです。脱落魔法少女の脱落シーンを全員分じっくり見てみるうちに、脱落の美しさに気付きました。心身の変化もあって、戦う魔法少女超絶ラブだった心から(戦わない魔法少女、恐ろしく可愛いのでは)という気付きにようやく至りました。しかしなんだかんだでクズ魔法少女が好きな性質は変わっていませんでした。魔法少女の食事シーンが異常に好きな自分に気付きました。やっぱりはだし魔法少女は大好きだなと認識を深めました。まほいくに貼った付箋が恐ろしい枚数になりました。箪笥の肥やしになるかなと思っていた特別編集版魔法少女育成計画の読みやすさに気付きました。魔法少女の爪の色に詳しくなれました。limited魔法少女に抱いていたやるせなさが多少落ち着きました。無印のよさを再確認しました。スノーホワイトさんにやっと感情移入ができるようになりました。フレデリカさんのことを思っていた以上に美化していたと気付きました。どうぶつ魔法少女の可愛さに目覚めつつありました。まほいくソートをまいにち魔法少女終了後にやってみたらちょっと順位の変動があったりなかったりしました。

 

 改めて、楽しかった……。ありがとうございました。1年の4分の1をまほいく魔法少女のことを考えながら過ごせて幸せでした。

 

 

 というわけでちょっとのあいだまいにち更新はお休みして、また何かしら気が向いたら企画をやっていけたらなと思います。まいにち更新かは不明ですが。もしなにかしらのまほいく魔法少女語りについての提案がありましたら投げてもらえると嬉しいです。

 個人的には、キルスコア計上をできることならやってみたかったのですが、JOKERSACESに入ってシャッフリンが登場したことにより叶わぬ夢となりました。

 ふたりぐみ魔法少女トークも楽しい気がします。これ以降何を書こうか、何も決めていない。

 

 

 本当に、魅力いっぱいのまほいく魔法少女達でした。これからも増えてくれることを心から望んでいます。ACESの展開を受けて、「魔法少女」という存在が、まほいくワールドでこれからもありつづけてくれることを、本当に心から祈っています。

 

 わーい。もう一度、楽しかったです。ありがとうございましたー。