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すふぉるつぁんど

主に魔法少女育成計画について書き残していくブログです。基本的に生き残り魔法少女は全員熱烈に応援しています。平気でネタバレをやります。

魔王塾主催地獄サバイバル・サバイバル

今日は2016年8月14日!

つまり、短編「魔王塾主催地獄サバイバル」が初めて世に出でましてから丸1年が経過した日です!

 

というわけでなんだかんだ遠回しにしか触れていなかった魔王塾主催地獄サバイバルの感想などをさっくりと。本当に素晴らしい短編です魔王塾主催地獄サバイバル。声に出して読みたい日本語。

初出は2015年のコミックマーケットC88。一か月後に全国のとらのあなで発売されました。先着特典は16P短編こと「魔法少女育成計画マジカルショッピング」。コミケで買わなかった人はなんとC88グッズセットを購入した2日後に魔法少女育成計画ACESが発売日であったわけで、さぞ濃密な魔法少女体験をしたことと思われます。

 

自分はどうしても待てなかったのでコミケに行って買いました。コミケ自体に初めて行ったので緊張極まりなかったですがなんとか無事に体調を崩すことなく切り抜けられました。よかった。色々諸々とても楽しかったです。

以後魔王塾主催地獄サバイバルの感想。当然の当然にネタバレ。これでも詰めたんですけど長めです……。

 

 

この短編を初めて読んだ日(コミケ1日目午後)のドキドキ感を今でもよく憶えています。

というか楽しすぎて一気に読めなかった。数ページ読んでは本を閉じ心を落ち着けて呼吸を整えてまた開くの繰り返しでした。魔法少女育成計画シリーズを初めて読むときは大体そんな感じになってしまいます。魔法少女が死にそうになるととりあえず本を閉じて一呼吸置く癖が防御反応として見についてしまいました。

 

しかし魔王塾主催地獄サバイバルの休憩率は本当に高かった、一区切りつくたびに休んでぜえはあ言っていました。楽しかった……。

 

 

「第36回魔王塾主催地獄サバイバル」のルールは簡単。指定時間エリア内で蹴ったり殴ったり魔法を使ったりして一人が一つ所持しているフラッグを奪い合い、最終的に一番多くフラッグを所持していた魔法少女が優勝。それだけ。優勝者には賞金500万円が与えられます。restartを経た読者的にははした金感がありますがでも500万円は実際大金です。

エリアは巨大な都市程度……って相当大きくないですかね、魔法少女が全力を尽くして戦うにあたってのスケールの大きさが改めて知れます。

 

指定時間は少なくとも夕日が射す頃に開始、陽が落ち更に数時間と比較的長期決戦。魔法少女の戦いは早ければ数秒で決着してしまうようなスピーディかつ苛烈なものなので、この長めな制限時間の中でのファイナリスト達はどれほどの連戦、どれほどの長期戦を戦い続けたことになるんでしょうか。

 

魔王パムと解説魔法少女パミー(黒一色のスーツを着こなした魔法少女。絶対にかわいい)のゆるく愛らしいかけあいを挟みながら、もう本当に垂涎ものの魔法少女バトルが次から次へと目まぐるしく繰り返されます魔王塾主催地獄サバイバル。何度も思うことには最高の短編です。市販された魔王塾主催地獄サバイバルDVD欲しい。参加者インタビュー特典無限にリピートしたい……。

 

 

序盤に挟まれました「黒一色の嫌われ者」さんの話は一旦脇において、バトルの感想。バトルの感想です。

まずカメラに映されたのは森の音楽家クラムベリーVS「花売り少女」袋井魔梨華。魔王塾を卒業した後の人事部門クラムベリーさんと、花売り時代の、魔王塾を放逐されていない袋井魔梨華です。

とはいってもクラムベリーの空気感はほとんど無印そのままの慇懃戦闘狂さいかわ20歳(以上の外見年齢)ですし、魔梨華の雰囲気はJOKERS時とほとんど変わってはいないんだけど。その点においては魔梨華は相方とは違って安定感がありますね。

 

このカードが切られた瞬間にドキドキして1回本を閉じてしまいましたがひたすら素晴らしかった……。音楽家が楽しそうに戦っている、言うまでも無く袋井魔梨華も楽しそうに戦っている。幸せでハートフルな光景です。「袋井先輩」…………

 

「ちょっと手が早くて口が悪い」袋井魔梨華、「ご挨拶」はきっとただの挨拶じゃないんだろうなと思わせてくるクラムベリー、愛想笑いをしないいつでも全力の袋井魔梨華、お見合いにだらだら出席してだらだらお断りの文句を入れる袋井真理子(かわいい)(幻覚)、手やら足やらを振って打音を重ねていくクラムベリー、チーズケーキを差し入れる袋井魔梨華、チーズケーキに絶対に手を付けないスタイラー美々(かわいい)(幻覚)、最終的に無印段階では技名をきちんと心の中で唱えるようになったあたり少しは気を付けているのかもしれない魔王塾不良っ子こと森の音楽家クラムベリー、小首を傾げる(かわいすぎる)守るべきは守ると魔王にきちんと理解されている袋井魔梨華!並べて行くと数えきれないくらいに素敵なときめきが転がっていて今でもさんざめきます。

 

 

袋井魔梨華の使用した技は「薔薇の十字斧(ローゼンクロイツ)」「薔薇蛇鞭(ローゼンシュランゲ)」「薔薇の溜息(ローゼンゾイツファー)」の3種類。

同じ薔薇でも発動させる技を切り替えられるんだなあというあたりは何気ない新事実。こまめに品種を切り替えたりしているのかな。技名の雰囲気から袋井魔梨華の若さを何となく感じる。

 

音楽家の使用した技は「打音(フォルテ)」「内部破壊音(スフォルツァンド)」「大爆音(フォルテッシモ)」の3種類。そう当ブログのタイトルこと「すふぉるつぁんど」は魔王塾主催地獄サバイバルのクラムベリーさんの技名にあやかっております。

内部破壊音、とても好き。

三半規管をめためたにするというえげつない技の効果も好きだし、「長く白くしなやかな指が魔梨華の頬に伸び、すっと撫でた」という悶えるような表現も好きだし、そんなえぐい技をまともに受けて目から耳から鼻から口から血を垂らしながら笑って平気の平左で音楽家の指をへし折って蹴りに行く袋井魔梨華のことが大好きです。

 

「打音」3連、絡む足と足、マウントで右の拳5連、リーチ勝負、腕力勝負、微笑み、「もっと楽しくしようか」「素晴らしい先輩を持ったものです」、笑顔、マウント、歓喜、来るぞ来るぞの大爆音!

いやはや笑顔の魔法少女と血と肉と拳はつくづく良いものです。ここから更に数時間戦い続ける音楽家と魔梨華ちゃん、最終的には骨とか露出したり両目潰れたりしてそうですけど二人とも楽しそうなので無問題。

 

 

さてそんな終始笑顔笑顔の2人のカードの次は比較的微笑みに欠ける魔法少女ふたり、下克上羽菜とスタイラー美々が鉢合わせです。この2人が登場することはあらかじめ発売前のサンプル画像で知ってはいたんですが、それでも胸ときめきました。というかときめき尽くしでしたねほんとにね……。ちょっと音楽家と花売り少女の話が長くなりすぎたので控えめに。

 

この2人の戦いは前の狂人に等しい2人の怪獣大決戦的大スケールの眼を抉り血がしぶきという種類のものとはまた異なったもの。

互いに魔法が火力に掛ける絡め手寄りということもあり(羽菜さんの魔法は比較的直接影響しうるところですが)、地味目の殴り合いが続くのですが……それがまた楽しい。魔法少女の戦いには様々な種類の魅力があるんだなあと再確認です。やっぱり戦闘能力ものとしても物凄く面白い魔法少女育成計画

 

スタイラー美々の表情は硬く、目つきはきつい。気の弱い魔法少女であれば回れ右をし、魔梨華のような魔法少女なら「おおっ」と喜ぶような、冷たい目で敵を見据えている。むき出しの刃のようにとがった雰囲気はいつもの通りだ。

 

バトルの感想を書く前にここについて、どうしても……。スタイラー美々はJOKERSの時はもう少し雰囲気が柔らかくなっているのですが、しかし地金としてはこういう感じの魔法少女だったんですね……。なーにが平穏を愛する魔法少女だ……。

読んでいて本当に、スタイラー美々の尖ったナイフ時代というか、若き日の過ちというか、そのあたりをビシバシと感じてにやにやしてしまいます。JOKERSでもよく読めば十分に性格悪そうな言動をかましてくれる彼女ですが、この地獄サバイバルでは十二分に性格悪そうです。性格悪い子がつくづく好きです。

 

 

そんなこんなで羽菜vs美々、基本的には羽菜さん優位で戦闘が進みます。こればかりは圧倒的に能力の相性差というか。美々の迷彩は下克上羽菜さんにはほとんど全く効果を示さないのでした。

身体能力が拮抗しており、なおかつ圧倒できるだけの火力(/絡め手)を持つ魔法のカードがない場合の対下克上羽菜戦というのは中々に厳しいものがあります。つくづく羽菜さんは格上にも格下にもある程度の効果範囲を持ついい魔法をお持ちです。さすがは「監査部門の新たなエース」。マナさんと後で地獄サバイバルDVD観賞会してほしい。

 

範囲内感覚鋭敏化という、強制鬼ごっこのような戦いに引きずり込まれて舌打ちをし、苦悶の表情を浮かべ、歯を食いしばり(かわいい)、それでもやられっぱなしで済ませないのがスタイラー美々が袋井魔梨華の相棒を張れている理由でした。

強引に距離を突き放し、あらかじめ香水で鼻を潰し、幾重にも罠を張った上でダメ押しの「エリア外に出た後5秒間が経過すると失格処分」という制度を利用しての辛勝をもぎ取る鮮やかさには舌をまくばかり。この勝利は完全に「経験」こそがものを言ったように思います。

 

後々の時間軸であるところのlimitedでは羽菜さんが「そういう騙すために喋るってタイプとは会話をしないと決めてんです」と、ウェディンさんとの会話を拒絶しているあたりはこの美々戦での敗北が経験値になったのかなとか。

 

 

美々も下克上羽菜がルーキーで、経験値が不足気味であることを念頭に置いた上でこの作戦を決行したのかもしれません。まず間違いなく袋井魔梨華のような戦闘狂相手に一瞬でも武器を捨て両手を挙げて交渉を持ちかけるような真似はしないでしょうし。

 

しかしまあ「ああ、そう。まあフラッグは譲りませんけど」とか「スタイラー美々はふんと鼻を鳴らして羽菜を見た」とか「自分は強いのだから偉いのだとばかりに傲然としている」とか「全く心のこもっていない調子で言葉を返し」とか、読めば読むほどスタイラー美々という魔法少女の人間性について考え込んでしまいます。

恵まれた魔法と恵まれた顔面を天から授けられた強者であることに胡座をかいてるスタイラー美々がなんだかんだでこの時間軸でも袋井魔梨華の相棒をやっている、という揺るがない事実はちょっと恐るべき可愛らしさです。

 

お世辞にも礼儀正しいとは言えない態度のスタイラー美々に対して苛立つ気配を微塵も見せない下克上羽菜さんは美々さんと対照的に人柄の良さをしみじみと感じます。

勉強になりました、という言葉の通り、戦闘を振り返りながらあれこれ考えつつエリアを去る姿は敗退したのに爽やかで格好いい。「どうせなら全部もらった方がお得かな、とは思いますね」などの少し腹黒気味な台詞と礼儀正しさ人の良さが非常に良い配合で混ざった、真っ白でも真っ黒でもない魔法少女が下克上羽菜という印象です。どちらかといえばかなり白寄りなんだけど。

 

 

さて美々羽菜戦が収束しまして「日が落ちてから数時間」で地獄サバイバルもいよいよ佳境というところ。パミーさんを介して自分の本音をだだ漏れにしているパム様は戦闘本能に忠実かわいい。パム様の脳内辞書に「セコい」って言葉があること自体がかわいいです。

 

ここからはレディ・プロウドvs有象無象のモブ魔法少女達です。モブ魔法少女にも心が惹きつけられてしまう謎の魅力があるのもまた魔法少女育成計画の醍醐味だなあとか。

レディ・プロウドと魔王パムの関係性。好きです。これもまたふたりぐみ魔法少女です。パム様にとってのレディ・プロウドは、一つ特別な存在だったろうなと思います。「未だかつてこんな魔法少女は一人としていなかった」のですから(恣意的な切り抜き)。

「血から作り出した酒を酌み交わす」というド耽美エピソードもプロパムふたりぐみの火力を増しているように思われます。なんとなくそうだろうなとは思っていたものの「魔法のかかった酒でなら魔法少女でも酔っ払える」という設定が公開されたのはさりげないながらも(二次創作的に)おいしいところ。

 

 

レディ・プロウドの戦いぶりはJOKERSでの脱落の面目躍如という感じでした。彼女も有力者揃いの外交部門の一員でありますからね。多数対1である不利をものともせずばったばったと魔法少女を薙ぎ払っていきます。

 

ネームドモブ魔法少女のなかではかなり高名で人気のある魔法少女、ミナ・マッドガーデナー・エイカーの操る猛スピードで走る魔法の殺人芝刈り機も血液を接着剤に変化させる妙手で屠ります。猛スピードで走る魔法の殺人芝刈り機って。「芝刈り機に跨ると強い破壊衝動に駆られて狂戦士のように戦い続ける」って。ちょっと存在感ありすぎるモブ魔法少女ですね……。

 

続いて現れたネームドモブ魔法少女は「メタリィ」。金属を体内から生成し、金属鎧まで纏ってしまえる便利魔法についてはACES発売前の初読時に「ACES登場予定の鎧魔法少女(アーマー・アーリィ)か!?」と色めき立ったのをよく覚えています。どういう外見なんでしょう、金属光沢のあるコスチュームはなかなか気になるのでぜひ立ち絵付きで登場してほしいところ。

 

プロウドvsメタリィ戦でプロウドさんは奥の手であるところのいわゆる「魔法少女は思いが全て」モードに切り替わります。JOKERSでも叫んでいました。この状態は血液の液体成分を変化させることにより戦闘能力を増大させつつバーサクモードになる諸刃の剣戦法です。

手の甲を串で貫通されても呻きもせず、ブラスナックルを噛み砕く、撒菱を無視して追撃に直進するなど本当にバーサクモード。このプロウドを影から(安全圏に身を置きつつ)支えるのが、レディ・プロウドの相棒であるところのアンブレンだったのでした。

 

なるほどふたりぐみ魔法少女。見事な戦闘描写に舌を巻きつつ、これほどに戦闘慣れしたレディ・プロウドがなぜJOKERSではあれほどあっさりと脱落してしまったのか、その理由を言外に教えられて納得です。レディ・プロウドが理性を喪失してがむしゃらに戦う時の補佐を務めるアンブレンが、JOKERSではシャッフリンに誘拐されて不在だったためだったんですね。

この部分はJOKERS読了のみではいささか腑に落ちない部分なので、こういう短編で回収されると非常に嬉しくなります。

 

 

ふたりぐみ魔法少女の良さがばりばり伝わる魔王塾主催地獄サバイバルもいよいよ終盤。みんな大好き(本当にみんな大好き)、ネームドモブ魔法少女の中ではトップクラスの知名度を誇るであろう魔法少女、炎の湖フレイム・フレイミィの本格的な登場です。

これまでも「上は大火事(デスフレイム)」「下も大火事(ヘルファイア)」などの技の数々でボヤ騒ぎを起こしに起こし存在をアピールしていました。

 

真紅の髪、炎と同じ色のワンピース。笑顔。かわいい。フレイム・フレイミィも魔王塾生であるだけに笑顔がとっても素敵です。やはり戦う魔法少女には笑顔でいてもらいたい。

「魔王塾七福神」のメンバーの内情が気になったりしますがそれは置いておいて、ウッタカッタvs炎の湖フレイム・フレイミィ戦です。

 

シャボン玉を操るウッタカッタと、空気を燃焼させるフレイミィ。魔法の相性的には圧倒的にフレイミィ有利です。というかほとんどの魔法少女を相手にしようとフレイム・フレイミィは有利な立ち位置に立てる素敵な魔法を持っている……はずなんですけどなぜか彼女の勝率は低め(というか文章化されている範囲では0)です。

物理攻撃をほとんど受け付けない炎に引きこもってひたすら退路を断って魔法少女を炙り続ければ、呼吸を必要とする魔法少女の多くは完封勝利できる……はずなんですけど。なぜか今回もフレイミィちゃんは敗北です。不思議ですね……すぐ調子にのるからですね……。

 

地獄サバイバルでマジカル消火剤をちょろまかしたウッタカッタさんにめためたにやっつけられたにも関わらず、その数年後に魔法少女狩り・スノーホワイトさんにマジカル消火剤で再度ぶちのめされるフレイム・フレイミィはちょっと学習能力が低いのかなという感じ。

「待っ」がrestartが初出であるフレイム・フレイミィの初めてのセリフでした。おめでとう。

 

 

諸々の戦闘が終わり、地獄サバイバルもそろそろタイムアップというところ。なんだかんだでパムとパミーのお手伝いをしているファヴはかわいい。というか魔王塾主催地獄サバイバルはファヴがかわいい短編で困ります。

クラムベリーさんの順位自体はそんなに気にしてないファヴは浅からぬ関係性を感じさせていいですね。「試験の参考になる」というファヴが零したクラムベリーさんの言葉にパムさんもパミーも疑問を持たなかったのはまあパムさんなので仕方ない。

 

時間切れが迫る中でのラストバトルはパムvs黒一色の魔法少女(厳密には名称不明)。戦闘と戦闘の間に挟まれていた独白の通り、黒一色の彼女は魔王パムの暗殺を目指して隙間に潜り込んで息を潜めていたのでした(そして返り討ちに遭いました)。

彼女のコスチュームのモチーフはゴ……リ。魔法少女になって天から与えられたコスチュームがゴ………だった時の彼女は絶望したのでしょうか。それでも「同じ黒いコスチュームでも天と地の違いがある。魔王パムは尊敬され、あたしは蔑まれる。それでいいんだ。だからこそチャンスが生まれる。天に輝く星は、地べたでこそこそカサカサ這い回る虫に注意を払わない。あたしはやつにとっていないも同然だ」という独白は、彼女がこれまで受けてきたであろう侮蔑の目を歯を食いしばって乗り越えてきたんだろうなあという過去を感じさせてきます。

 

 

黒一色の彼女の独白も読み応えがあって面白かったのですが、独白といえばやはりパム様の思考を追えたのもとても楽しかった。アナウンス魔法少女パミーは魔王パムの一翼であり、パミーが喋っていた内容は全て魔王パムの代弁であったので今回の短編で魔王パムはかなり心情を吐露してくれたことになります。楽しい……。

 

「皆で仲良く強くなる」というシンプルなモットーを掲げて始めたはずの魔王塾の存在意義が次第に変容していく。それは魔王にとって決して幸せなことではなかったでしょうが、自分の存在の強大さを自覚し、「人に使われる」ことを理解して動いていた彼女は真に強い人だなあとそう思います。

ゴ………モチーフの魔法少女は魔王パムを「星」と喩えましたが、星であるがために魔王がいかに周囲に配慮して生きているか、その辺りには彼女はほとんど意識を向けていなかったように思います。星であり続ける苦労は虫にはわからない。自分が虫であることを胸に刻みながら星を見上げていたいものです。教訓まで残してくれる魔王塾主催地獄サバイバルはすごい(感想)。

 

 

そんなこんなでパミーを羽に戻した魔王がゴ………魔法少女を沈め、同時に地獄サバイバルが終了し、トップは魔王塾生の「双子星キューティーアルタイル」であると知り魔王が安堵の溜息を吐く、というところで短編「魔王塾主催地獄サバイバル」は終了。

 

わりあい名前の知れているネームドモブ魔法少女(兼アニメ化魔法少女)である双子星キューティーアルタイルのこれ以降の登場を楽しみにしたいです。ダークキューティーさんとの因縁の関係。どうにかしてアルタイルさんとダークキューティーさんの過去を知りたい。絶対こじれにこじれたふたりぐみ魔法少女で絶対今は仲良くないんだろうなと思います。ダークキューティーにとってのアルタイルは間違いなく「特別」でしょうから。

 

 

以上。一年経って改めて感想を文字にしてみると本当に魔王塾主催地獄サバイバルという短編の完成度・満足度の高さを思い知りました。戦う魔法少女が、遠藤浅蜊先生の戦闘描写がお好みの方は確実に必見の物語ですし、登場した魔法少女を語る上では外せない短編だと思います。未入手の諸氏は入手困難にならないうちにぜひとらのあな様にてご購入ください。改めて、魔王塾主催地獄サバイバル1周年おめでとうございます。