すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

アニメ8話感想

 

なんだかんだで結構ギリギリになっちゃいました8話感想!

 

 

アバン

 

シスターナナ&ウィンタープリズンVSカラミティ・メアリ戦です。ここは原作世界では「こんなことがあった」程度に語られるのみだったエピソードですね。アニメでもウィンタープリズンは魔法少女新人状態の時にこんな目に遭わされたんだろうか。新米にしてはかなり動きが良いウィンタープリズンです。

 

ウィンタープリズンの動きが良いというより。これはアニメ世界のカラミティ・メアリの能力がかなり弱体化していると見たほうがよさそうです。アニメアリは色々な側面もあって銃がほとんど強化されているように見えないというか。少なくともクラムベリーと背中合わせで共闘するに足る力は持ってないのかなーという感じです。

 

「カラミティ・メアリを……ムカつかせるなぁ!」の言い方は、やってることはともかくとして悪戯っ子感あってかわいい。このメアリは二人を脅して帰らせるつもりだったんでしょうかそれとも普通に殺す気だったのかな。

しかしワンパン。ワンパン入れられちゃうほどにウィンタープリズンに「してやられた」メアリは、一回ガン飛ばしあっただけのリップルよりもウィンタープリズンを呼び出してボコるほうがよっぽど気が晴れたのではないかという気もしますが。まあヴェスナナのふたりは呼び出しには答えなさそうと判断した上でのトプリプ呼び出しだったのかもしれないです。

 

Aパート

 

続いてシスターナナ&ウィンタープリズンVSスイムスイム&ピーキーエンジェルズ&たま戦です。戦闘が続くとまほいくも中盤終盤に差し掛かってきたなぁという感じ。

 

スイムスイムの回想によって語られるルーラ様エピソードはカラミティ・メアリとの因縁についてです。ルーラ様、死せどなおコンスタントに回想が入ってくるあたりやっぱり伝説的存在に間違いありません。

 

 

「障害があれば、自分の力は最小限に、部下の力は最大限に使うことで取り除く」というルーラ様の教えは、スイムスイムがそうと明言することはありませんが今回の作戦に忠実に応用されています。

実際、スイムスイム一人が透明外套を被って奇襲をかけるだけで、ウィンタープリズン&シスターナナの物理攻撃しか攻撃手段の無いふたりは完封できる筈なんですね。最悪でも負けはしないし、スイムスイムが物体を透過する魔法であると悟られていないこの段階では(そして、スイムスイム本人が、自分に透過できないものがあると理解していない段階では)かなり強めに勝ちを見てもおかしくない状況です。

 

しかしスイムスイムはそれをしません。何故なら「自分の力は最小限に」とルーラ様が言ったから。部下(ピーキーエンジェルズ、たま)の力を活かすことでスイムスイムはヴェスナナのふたりを殺そうとし、その作戦は途中まで成功し――

シスターナナに変身したユナエルの握る短剣に変身したミナエル(難しい日本語)により、ウィンタープリズンは推定心臓に一撃を受けます。

 

ここで致命傷であるかどうかはアニメだと結構わかりにくいですけど。ウィンタープリズンが撤退を選ばずにナナを強引に逃がした時点で、彼女は自分の死をほぼ確信していたんじゃないでしょうか。

ここでの、原作とアニメの大きな違い。シスターナナが自分の意思で「目にも留まらぬ速さで」逃げたか、ウィンタープリズンの手により強制的に逃がされたかという違いは、シスターナナ本人の後悔にかなり大きく関わってくる差異なのではないでしょうか。9話、もしかしたら10話の彼女が何を感じ、どう動くのか。かなり楽しみです。

 

 

ドヤ顔で変身を解く双子天使かわいい。ウィンタープリズンに致命傷を食らわせて「やったーやったーやったったー!」をやってる天使は……かわいいながらも悍ましいものがあります。このふたりは原作でも「殺す」ことへの怯えみたいなものが不思議なほどに描写されないんですが、アニメにおいてもそんな一面が強調されているように思います。

まあ二人の笑顔もここまでで。死にぎわブーストのかかったウィンタープリズンの手により、双子の天使の妹の方……ユナエルが頭を掴まれて壁にゴンされて脱落です。アニメならではの間が普通に怖かった……。

 

ここ、暗い上に一瞬のことで初見だとわかりにくいんですが、ユナがミナを庇って突き飛ばしているんですね。

「ユナは……ユナは私を助けてくれたよね」の言葉に違わずです。

 

原作だとここはウィンタープリズン視点の為に本当にユナがミナを庇ったのか、それともユナを喪ったミナがせめてユナに庇われて自分は生き残ったのだと、そう思いたくて(その瞬間を見ていたはずの無い)たまに確認を取ったのか、どちらなのかの答えは示されないままでした。

アニメでは明確に庇ってる描写があってよかったねなのかな。生き残ってしまった側にとってなにがどうよかったかはちょっとわかりませんけど。

 

 

壁の崩落はたまの魔法に因るものでしょうか。というわけで記念すべきルーラの初めての獲物はウィンタープリズンの右手でした。走馬灯的に奈々との日々を思い出すウィンタープリズン。

「亜柊雫が冬の生まれである」「ヴェス・ウィンタープリズンという(厨二感のある)命名を行ったのは奈々である」というあたりの設定はアニオリでしょうか。でも少なくともヴェス・ウィンタープリズンの「ヴェス」あたりは君私間壁(ドラマCD特典短編)の内容的にも奈々が名付けた感があります。

 

地の文にあった「どうかどうか無事でいてほしい」というウィンタープリズンの最期の願いは、「どうか……どうか、無事で」という独白で拾われ。そしてウィンタープリズンは脱落です。いやあ素敵な王子様でした。奈々は今のところ無事です。

 

 

ユナの脱落に泣きじゃくる二人を尻目にスイムスイムは「ルーラならきっともっと上手くやれてた」と考えています。

この辺りものすごくスイムスイムの不気味さが前面に出ているんですけど、スイムも(人を殺して泣く魔法少女なので)悲しくないわけではなくて。ルーラを超えられるかどうかのほうが大事だっただけで、多分彼女もユナの死を悼んではいる……はずです。

というところでAパートおわり。2人死にました。

 

Bパート

 

「魔女と弁当と愛情表現」だーー! これアニメになるかぁ!!

「魔女と弁当と愛情表現」とは特別編集版魔法少女育成計画の特典だった4P短編です。結構読んでない人が多い気がする短編。「魔法少女が身バレする=即死、というわけではない」という比較的重要な情報を平然と特典短編に乗っけるのはずるい。

 

身重の室田さん、お腹は映さないようになってますね。この段階だと室田昇一の「自分の身体のことももうちょっと考えて」という発言は病気なのか妊娠なのかわからない……わからないだろうか。ほぼほぼ妊娠で見える気がするのは既読者故かなどうかな。

 

 

ここに「魔女と弁当と愛情表現」を改変して入れてくるの、正直殺意に溢れすぎていると思います! これ、この夫婦の会話は「カラミティ・メアリ戦」の日の朝の話になってしまうわけで。

「明日は早く帰れるから」

「マジで!? じゃあ夕飯、何がいい?」

「うーん……カレーがいいかな」

「うん、了解!」

 と笑いあう二人の明日は。明日は……。ああ。テンペストの「明日の準備」の時も思ったんですけど、こういう魔法少女の「明日」のことを考えさせられるのは本当に心が重い。

 

というところで挟まれる、泣き叫ぶ羽二重奈々と亜柊雫の回想。

8話は家族やそれに近い恋人存在の描写が多かったように思います。奈々と雫、天里姉妹、室田夫妻。そしてこの後に山元家。おうちの事情も色々です。

 

 

順番は多少前後しますが山元さんについてアニオリ色々。山元さんが手に持つコンパクトは……これは、自分が幼い頃からずっと持っていたんでしょうか、それとも虐待していた子供が残していったものなんでしょうか。どちらとも読める気がします。比較的ぼろっちくないから子供の残したもの寄りかなぁ。

 

ファン待望の「カラミティミラクルクルクルリン! 魔法のガンマン、カラミティ・メアリにな~れ!」は思ったより直視できました。失礼だ……。いやもっと見るに堪えない感じかと思っていたんですよね。かなり格好良かった。

 

ここでメアリの端末にリップルのデータが表示されてるのはファヴが横流ししたんだろうか。案の定というかスピードが高いですねリップル

 

 

さて多少トプリプです。トップスピードが身の上話をするのは完全にアニオリです。お互いのパーソナリティをほとんど「知らない」はずなのに、ふたりぐみとして相棒として友達として通じ合っているという、特殊な関係のまま終わってしまった印象が強かったトプリプですがアニメだと結構知り合っている。

 

「聞いていい?……どうして、普通の生活に戻れたの」と聞くリップルなぁ……。彼女の背景が前話で語られているだけに、これを聞くリップルが少しばかりつらい。「友達はいない、家族はいない」で生きている今の細波さんですが、彼女にも普通の生活に戻りたいという気持ちはあるわけで。

 

細波さんは普通の生活に戻れるんでしょうか。そしてトップスピードが「母親」であると知った時どういう顔をしたんでしょうか。それは明らかにならないまま、カラミティ・メアリ戦が幕を開けます。

 

 

まっすぐに走るトプリプに一発たりと掠らせられないアニメアリがクソエイムであるということはもはや否定できない気がしますがそれはまあそれとしまして。逃げるトプリプを見送るメアリの手により「ゲリライベント」が始まります。

 

ここでメアリが人間を撃った時の死体損壊度で、メアリの武器強化の程度がかなりわかりやすく見て取れると思います。本来だと膝から上が消し飛ぶ威力。

まあさすがに、規模の大きすぎるテロはアニメとして無理だったんじゃないだろうか。正直なところ高速爆破自体が消えるかな~と思ってたので攻めたほうなのでは……どうなんだろう。

 

 

このメアリのテロ活動に反応して、シスターナナを除く魔法少女全員が何かしらの反応を示します。魔法少女集団が一気に同じものに反応を示すのは久々で……楽しいです! やっぱり「マジカルキャノンガール」回は非常に山場を感じて見ていて心ときめきます。魔法少女達の色々な思惑が錯綜。

 

スノーホワイトとアリスの会話は非常にほほえましい。今となっては貴重なほのぼの成分です。高速道路の事故を目視して思わず飛び出すスノーホワイトに即座に合流できたアリスは出待ちでもしていたんだろうか。

リップルの強い「怒り」が9話で見られそうなのも嬉しい。トップスピードは。トップスピードは……。

 

「どどどどどうしよう! 助けに行かなきゃ!」

「救助は他の魔法少女に任せる」

「えっ……でも」

「私達は救助に来た魔法少女を襲う。たま、ミナエル、急いで準備を」

「えっ、えっ、えっ」

 というスイムチームによる無印でも屈指のトッキントッキンな会話やりとりは健在でした。いやあ言ってる内容は全然笑い事ではないんですけど、このスピード感やっぱり笑わされてしまう。上げて落とすというか。

音楽家はピアノ弾いてます。かわいいですね。

 

 

というところで8話はおしまいです。盛り上がりとしては8話現在までで最高の引きだったように思います! いやあ9話が楽しみ……楽しみ……楽しみだろうか。楽しみ4怖い6くらいの感じです。健康的に見て行きたいです。