すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女extraを終えて

 

 まいにち魔法少女を通して、14人分魔法少女について考えた上でのQUEENSのざっくり感想です。

 

 

 QUEENSをじっくり読み返してみて思ったことは、とにかく……とにかく濃いなぁということでした。

 今までが薄いという意味ではなく。QUEENSはトランプシリーズ以前の無印・restart・limitedの生存者達が、その事件を確かに胸に抱えたまま登場してきます。そこに更にトランプシリーズの三部作の「主人公」的立ち位置に最もふさわしいのではないか、と思える存在ことプリンセス・デリュージや、二人目の三賢人こと世紀のかわいさプク・プック、思い返してみればepisodesの頃から謎の存在として暗躍し続けていた初代ラピス・ラズリーヌ派閥、吉岡なんかが関わってくるわけです。既刊より一層の登場人物への愛着があるうえで魔法少女が死んだり生きたりして三部作が完結する、これを濃いと言わずして何と言おう。

 シリーズを跨いで過去シリーズの生存者が死ぬ、QUEENSは魔法少女育成計画シリーズにおいて初めてそれをやった物語です。プフレのあれこれものすごく魅力的で悲しくて、でも絶対にQUEENSの見所はそこだけじゃない、既存キャラクターの死に留まらずに面白い、というのが両取りでとてもよかった……。そしてキツかった……。

 

 ACESあとがきにおいて遠藤先生が「こう、すごい決着を見せたりしますから」とおっしゃっていましたが本当にすごい決着だった。正直なところQUEENSの値段が確認できるようになった折にQUEENSがACES並のページ数であることを理解していやJOKERSくらいないと話収まらなくない!? と怯えていたんですが収まってしまった。日々遠藤先生を恐れ敬いながら生きています。

 

 ただ、全てが全てきっちり三部作でまとまったということは勿論ありません。初代・三代目ラピス・ラズリーヌ関連の話や吉岡が何故人間の姿でラツムの側近をしていたのか、最初の魔法使いとは、プフレの遺したもの、スノーホワイトの現在の状態、リップルがどうなっているのか、シャドウゲールの幸不幸の話等々、次巻以降の展開が気になってくる謎はたくさんあります。次巻いつになるかな……。

 アニメも終わりましたし、刊行が暫く開くとちょっとまほいく飢餓状態になるかもしれません。それを見越してF2Pやbreakdownが配置されていたとしたらありがたいことですね(いやF2Pやbreakdownを書いてると尚更本編が遅くなるのでは……? というあれもあるんですが)。F2Pも色々面白いことになってきています。

 

 

 さて最早毎度のことであるため感覚が麻痺してきましたが、単純な誤変換等ならともかく(ともかく……?)登場人物名が入れ違っていたりするあたりの誤植はなんとかならないかなあ。JOKERSよりはまだ混乱しなかったのでなんとかなってるのかもしれない。ありがとうごさいます。

 今までの魔法少女育成計画、二版以降で誤植に留まらない修正がちらほら出てくることがあり、初版の段階で詰めて考えると後でその考えていた部分が修正されああまあそうですよね……となることが何度かあるのでこう、まあ、できれば初版を信用して読めるようになりたいなぁ……という感じ。

 QUEENSあとがきにおいて遠藤先生が「次巻」を「時間」と表現していたのが誤植風ジョークだったのかそれともマジモンの誤植だったのか、二版修正で一番気になるのはそこです。いや多分さすがにもうちょっとある。

 

 いやあQUEENS楽しかったです。オフィシャルファンブックによれば魔法の国の組織がらみの物語はトランプシリーズで一段落、とのことでしたが全然一段落してない気がするのは自分だけでしょうか。

 スノーホワイトの物語が完結した暁には原点回帰して今の遠藤先生の筆力でもって無印的な魔法少女初心者が悪い魔法少女に殺し合いを強いられる系の魔法少女育成計画を読んでみたいという気持ちもありますが、遠藤先生の文章が読めたらなんでも幸せだと思います。生き残り魔法少女が死んだ今、もう誰が死んでもおかしくない世界です。備えていきたいですね。

 

 

 毎日更新は今日で終わりで、しばらくはぼんやり書きたいことを書いていくかなーという感じになりそうです。とりあえずF2P。モブ魔法少女についても書いていきたいですね。QUEENSを再読して思ったことも幾つか書き漏らしています。魔法少女育成計画について書きたいことまだまだあるのでのんびりやっていきたいです。以上。