前回の記事(episodesΔ感想② - すふぉるつぁんど)から1ヶ月経ってる!? 信じがたいんですがΔの感想です。今回は「ビーチのお姫様」~「パトリシア撃退作戦」まで。
ただ既に「マジカルボーイズエレジー」までの感想は書いてるので電子書籍発売までにはΔの感想は一区切りつきそうです。ブログ用に体裁を整える気力さえ持てば…………。
そう!!魔法少女育成計画の電子書籍化が決定しました!!!!!
【電子書籍化決定!】
— 月刊魔法少女育成計画 (@monthlyMGRP) July 26, 2019
落ち着いてあらためて。
『魔法少女育成計画』シリーズの電子書籍化が決定しました!
文庫既刊12巻がすべて電子化され、8月23日に一斉配信開始です!
ちなみに予約も開始しています→https://t.co/5jBH1TDRaW
これもひとえに皆様の応援の賜物です。ありがとうございました!
嬉しい。嬉しすぎる。魔法少女育成計画の数少ない欠点であった定期的在庫不足問題がこれで一気に解決し完全無欠シリーズになってしまった!!
読む本の9割5分が電子書籍で、購入の容易さや外で読む手軽さ、リリーズ日にはほぼ確実に購入できること、しばしば開かれる試し読みキャンペーンなどに多大な恩恵を受けていたのもあって、まほいくにはなんとしても電子書籍化してほしいと常々……常々……常々思っていました。バチスタ電子書籍化以前はほとんど諦めてたので未だに夢みたいだ……。
あ~~既読者未読者それぞれに読む機会が開かれるの素晴らしいですね。そして自分の再読ダビリティが泣けるくらい向上するのが……あまりにも……嬉しすぎる!
23日から電子書籍で魔法少女育成計画が読める!! 本音を言えばアニメ化の頃には電子書籍化しててほしかったですけど、今となってはもう諸手を挙げて宝島社様ありがとうございますと叫ぶことしかできない。
また、電子書籍化に伴って公開された記念短編「魔王の在り方」
『魔法少女育成計画』電子書籍の配信開始まであとちょっと!
— 月刊魔法少女育成計画 (@monthlyMGRP) August 19, 2019
具体的には8月23日に、シリーズ既刊12巻まとめて配信されます!
というわけで、電子書籍化記念特別短編『魔王の在り方』を公開!
こちらのリンクからどうぞ~→https://t.co/EHzV6v9VwX
も喜びと高揚を持って読みました。電子書籍化されるだけで2019年が既にメモリアルイヤーになってるくらい嬉しいのに記念短編までやってきてしまって大変だ。
誠心誠意説得すればだいたいどうにかなる(ならない)与太話が最高! スタイラー美々の家が想像の五倍ぐらいたまり場にされてそうで最高!! この短編も含めた電子書籍についてはリリース後にまとめて別で書こうかなと思います。以下Δ感想。
ビーチのお姫様
夏だ! ビーチだ! ピュアエレメンツだ! のとても楽しい短編でした。
魔法少女が変装して人間社会的非日常を過ごすイベントが大好きです!! 色んな魔法少女に水着で海に繰り出してほしい。ピュアエレメンツの髪色でセーフなら結構な魔法少女達がどうにか誤魔化せると思う。
ただ挿絵的には水着姿というか、いつもの下着めいたコスチュームから目立つパーツを取り外した感じでした。より一層露出が上がってすごい。
Δ以前では市販の水着を着たピュアエレメンツを勝手にイメージしていましたが、インフェルノ&デリュージのビーチバレー組が激しく動いて水着が消し飛ぶ危険性を考えるとこちらの方が安全ですね。
海に行くことを許可してくれた田中先生は何を考えていたんだろう。彼女がわざわざ行き先のビーチを指定したことを考えると、魔王塾主催のビーチバレー大会が開かれていたのは多分偶然じゃないんだろうな。
ピュアエレメンツ側に正体を伏せるよう言明しているとはいえ、ここで純正魔法少女と接触しちゃうの、人造魔法少女達に教えた歴史捏造が露呈しそうで一見リスキーといえばリスキーなんですが……まあラズリーヌ陣営には三代目が居るのでもしそのへん全部雑にどうにかなる。なのでリスクも実質無い。三代目は本当にすごい。
ビーチバレー参加が田中先生の意図したことにあったかどうかはともかく、インフェルノ&デリュージはビーチバレー、クェイク&テンペストは浜辺散策と別れて海を楽しんでいました。唐突な自由行動に戸惑うデリュージは集団行動に適応してる青木奈美さんを思い出していい。
クェイク&テンペスト組はナンパやスケッチ失敗や焼きそばといった比較的人間的な事柄で海を満喫してました。
変身すると隠密性能が落ちることに慄くクェイク良い。テンペストは外見が中学生になっても中身はがっつり小学2年生のままで危うくも愛らしいですね……。クェイクのリーダー的尊厳がなんだかんだで保たれてるの微笑ましい。
対してインフェルノ&デリュージ組。この火と水(氷)な組み合わせについて「対消滅しそうな気が……」*1とはデリュージの弁ですが(14歳のデリュージがそんな言葉スッと使うのちょっと面白い)、実際二人のビーチバレータッグはどんな様子だったんでしょうか。
インフェルノが「チクショウ」と叫び、拳を握って天に掲げた。
「せめてアルティメットプリンセスエクスプロージョンが使えれば!」
「いやいや、それはダメでしょ」*2
インフェルノの感想が物騒に健全(?)でかわいい。
ビーチバレーなのに爆発したり光ったり距離感をおかしくしたりしてた大人げない人達がいたことを思うと、2人がUPE発動しても実際許されそう……と思ったけど流石にバレーボール大会という名目を無視した破壊行為は禁止されてたのかもしれない。まあそもそもインフェルノとデリュージは対戦相手が魔法少女だったとは露とも知らなかったんですが……。
魔王塾主催ビーチボール大会、インフェルノ曰く毎年開催されてるらしいのが良い。もしもこの短編の時系列がlimited以後だとすると魔王死後の夏にも元気にビーチバレーしてたことになり魔王塾は不屈ですね。魔王塾関連の話でよく見る魔法少女たちも同じタイミングでビーチバレーしてたりしたんでしょうか!?
【episodesΔ短編著者解説】
— 月刊魔法少女育成計画 (@monthlyMGRP) June 15, 2019
☆ビーチのお姫様(1/3)
対峙した相手が持っている勝利という概念を操ることで決勝まで進んだぷちでびぃとダンダリンの「はぐれ悪魔魔法少女コンビ」でしたが、
【episodesΔ短編著者解説】
— 月刊魔法少女育成計画 (@monthlyMGRP) June 15, 2019
☆ビーチのお姫様(2/3)
そもそもコートまで辿り着かせないという公爵夫人ともるもるモルグの「四次元殺法魔法少女コンビ」には全く歯が立たず、あっけなく敗北したのでした。
解説の大人気なさすぎる公爵夫人情報で笑った。
概念魔法と四次元殺法が決勝戦のビーチバレー大会が観光客だらけの有名海水浴場で開催されてるの改めて魔法の秘匿もへったくれもない感じなんですが、恒例の認識阻害魔法とかが作用してたんでしょうかね。
余談なんですがこの記事書いてて初めてこの短編がΔでは「ビーチのお姫様」に改題してることを知りました。今の今まで気付いてなかった!!!
「circle of life」版では「ビーチのお姫さま」なんですよ。びっくりした。以後改めます。
魔王塾主催地獄サバイバル
この短編に関しては
発売1年後に書いた感想記事があるので、そちらにある部分に関しては概ね省略して、2点3点ほど追加の感想を。
・公爵夫人周辺
レーテ様登場以前は「公爵夫人」はぼんやりグリムハートみたいなビジュアルの魔法少女を想像してました。魔法少女でありながら通名が既婚者風のレーテ様麗しい。
誇張なく一騎当千魔法少女のレーテ様が地獄サバイバルに参加してたのなら、その中で優勝したキューティーアルタイルはどれほど強いんだろうと思っていたんですが、そのあたりに関してはΔあとがきでの解説がありました。
2019年になって地獄サバイバルの追加情報が読めるの驚きと喜びでした。ただあとがきを読むことでマイヤVS公爵夫人VSもるもるモルグのチャプターをどうしても見てみたくなって困ります。
抜きつ抜かれつの最終局面でポップアップするフラッグ一枚所持の花売り少女袋井魔梨華ただただド迷惑で滅茶苦茶好きです。サバイバル終了まで音楽家と仲良く殴り合ってたものだと思ってたんですけどはぐれてた。音楽家は音楽家で迷惑効率最悪モンスターと化してそうで倍良い。耳が良くて索敵が上手いので一層迷惑度が高い。
・エイミーともな子
クラムベリーと魔梨華という優勝候補両巨頭が最序盤からぶつかり合ってしまったのは仕方ないとしても、他の連中は問題だ。エイミーともな子は早々に切り上げて救護所でふざけ合っていた。そんなに余裕があるなら救護班の手伝いをしてこいと怒鳴りつけている途中でもう姿を消していた。*3
初読当時はJOKERSで袋井魔梨華と馬が合う奇特なふたりぐみという情報しかなく、今となっては不思議な心地ですがキャラクターデザインも無かったので……F2P後、地獄クリスマス後、そして魔王の在り方後に読み返すと脳内イメージがどんどん違っててすごい。
救護所でゴロつく修験者と狐! かったるいイベントは適当に切り上げてふざけ合う! なんとなく中身が年若そうなエイもなですが、優勝争いに食い込みそうな魔法少女として魔王から名が挙がる点で実力は折り紙付きなのですごい。
「魔王塾主催地獄サバイバル」でも「魔王の在り方」でもエイもなは無傷ないし軽症でとっとと撤退してるっぽくてこう……要領がいいですね。
エイミーがF2Pでレジスタンス達にボコられた時滅茶苦茶嫌そうな顔してたのを思い出すに、あそこまでやりこめられかけるのは結構珍しい状況だったんだろうか。まあ反撃で二人(?)殺したんですが……。
・アナウンス魔法少女パミー
地獄サバイバル限定登場人物であってほしくないかわいい魔法少女パペットことパミー! 好き! 個人的には魔王と同系色の髪色だと子株っぽくてかわいいなと思うんですが、やっぱり羽のセオリー的には黒髪黒スーツなんでしょうか。時々出てきて魔王のはっちゃけトークを代弁しててほしい。
引き続いてちょっと「魔王の在り方」の話なんですが、キークも匙を投げる魔王の天命的機械音痴っぷりがパミーにも伝染してるのたちが悪すぎる。万能と謳われる羽も機械操作はできないのかもと考えると結構真剣に魔王の弱点になってたのかもしれません。
キークのシミュレーター内部の魔王パムがこの破滅性も模倣しててシミュレーターごとぶっ壊したりしなくて本当によかったですね。キークのデスマが短編が増えるたびに加速していく……。
・挿絵
ベストバウト惜しくもランク外の花売り少女袋井魔梨華VS森の音楽家クラムベリー戦がΔで挿絵に!! これはもう……実質入賞なんではないでしょうか?!……という話はさておき、自分がΔで一番好きな挿絵は紛うことなくこのイラストでした。美しすぎる。
音楽家の「右の拳」から滴る自らの血。画面いっぱいにしぶく血液。無表情気味ながらとにかく息を呑むほど美しい音楽家の顔、おそらく笑っているであろう魔梨華の口元が見えないことによる不気味さ。棘の生えた薔薇の蔓を自分の腕に巻くということは恐らく棘の一部は自分の腕にも刺さっているだろうに、躊躇いなくそれを反撃手段とする袋井魔梨華の戦闘スタイル! 薔薇VS薔薇のこの一戦がこうして描かれたのもう……あまりにも良かった。二人の瞳が大好きです。
パトリシア撃退作戦
楽しい……楽しい短編でした!今読み返すにもつくづくおかしい与太話で、これがあのシャドゲ誘拐お嬢ブチ切れ笑顔ビターエンドであるところのACESの購入特典短編だったの未だに信じがたいです。本編との温度差と幕間との若干親和性で気が狂いそうだし実際狂った。
この短編が再録されたことで、人小路庚江と魚山護を恋人同士だと考える学生の噂可能性を遍く人類と共有することができるようになり本当に嬉しいです。
服部さん転校初日から「新しい恋人ではないか」って本人に聞こえるところで噂するとかクラスメイトは魚山護さんのことなんだと思ってるんだ!? お嬢と別れた後に服部シアさんと付き合うイマジナリー魚山護さん本人の5倍くらいシニカルでニヒルでクールそうですごい。クラスメイトの目から見る魚山護像が切実に知りたい。
かのまもが通ってる学校に人小路家が及ぼしてる影響のすさまじさとか護の体力の無さ(服部さんと比較するとほぼ全員体力ない気もしますが)とか護の行動範囲に満員電車と遊園地とスクランブル交差点があることとかフィジカルに優れた相手でも嗅覚から攻撃すれば通りうると考えること自体は聡明なのにクリティカルな何かを外す護の護らしさとか3ページとは思えない情報量があって楽しい。
そして人小路家に何故か備蓄されていて護もそれを知っている(つまりお嬢が過去に護を伴った悪戯用途で用意したのではないかと推測される)シュールストレミング缶。紆余曲折の果てにシュールストレミングに辿り着いて自爆する護は本当にある種の才を感じさせますね……。短編解説でも
【episodesΔ短編著者解説】
— 月刊魔法少女育成計画 (@monthlyMGRP) June 15, 2019
☆パトリシア撃退作戦(1/2)
シャドウゲールはけして愚かな魔法少女ではありません。少しだけ芸人体質な気味があるというだけです。そこを庚江お嬢様に気に入られているため…
【episodesΔ短編著者解説】
— 月刊魔法少女育成計画 (@monthlyMGRP) June 15, 2019
☆パトリシア撃退作戦(2/2)
…人小路家には「護さんを正しく導かねば」と考える人がいなかった、というただそれだけのことなのです。生まれの不幸を呪うがいいというやつですね。強く生きて欲しい。
とか言われている。護の生まれは本当に現代日本にあるまじきアレなのでなんともしがたいんですが、その出自と諦めを強いられる主従関係の上でこうも人間性をすり潰されず健やかに維持している護はすごいなあと年々感じています。
ところで芸人体質の護はお嬢の悪戯に引っかかった時のリアクションもすこぶる良いんでしょうね。退屈なことの多いお嬢の世界で護はとても鮮やかな色をしてそう。護には強く生きてほしい。
というあたりで今回の感想は以上です。残すところは書き下ろし短編2つですね! この2つも……すさまじかった。また後日。
追記:書きました。