すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

まいにち魔法少女72日目:ミナエル

 

 本日のまいにち魔法少女です。ナンバーは7。ミナエルです。

 ミナエルさん、本当は16日目に書く予定の魔法少女だったんですが、ちょっと都合をずらしてキークちゃんと交代してこの日付になりました。何が言いたいかというと、この記事はまるっと遡って16日目を書いていた頃に書いた文章なんです。懐かしい。随分はるばる来ました。がんばります。

 

 

 ミナエル。登場話は「魔法少女育成計画」。

 マジクールな双子の天使のマジクールな方です。人間体は天里美奈。天里優奈のお姉ちゃんです。よい名前だ。

 彼女の魔法は「生き物以外の好きなものに変身できるよ」。ユナエルの「好きな生き物に変身できるよ」とは対になったいい具合の能力です。性能は差し置いて。
 
 ミナユナは双子共々魔法の才能持ちでした。ねむりん一族ことねむりん&マスクド・ワンダーといい、アカネのところの家族四人といい、魔法少女の才能は遺伝しやすいのでしょうか。もしかしたらそういう設定があってもおかしくなさそう。
 
 ユナエルの時に言いそびれたのでミナエルの枠で言いますが、優奈のほうが「ゲーム好き」なそうなので、若者向けのソシャゲこと「魔法少女育成計画」に先に食いついたのは優奈だったのかもしれませんね。
  ふたりは同時に魔法少女になったんでしょうか。彼女たちの指導役魔法少女はルーラだったのでしょうが、初対面はどんな具合だったんでしょうか。謎が多い。ルーラ組以外にあんまり知り合い居なさそうな天使はかわいい。
 
 
 さて話は変わりまして美奈は妹に先立たれたお姉ちゃんです。
 序盤から中盤にかけて「マジクールだよね」「マジクール」とにやにやへらへらと強くもないのにやりたい放題言いたい放題だった双子の天使ですが、ウィンタープリズンにぶん殴られて片割れが脱落してからは一気に雰囲気を変えてしまいます。
 ユナエルを失った後のミナエルの慟哭は魔法少女界の諸行無常を感じさせます。しかし死にかけた魔法少女の前で勝ち誇るなんてことをしたのがいけない……。最新刊まで読み進めた読者から見れば死にたいのか!? としかコメントできません。死にぎわ魔法少女のパワーはすごいですから……。
 
 無印でのピーキーエンジェルズの立ち回りは、魔法少女戦におけるチュートリアルというか、簡単な禁止事項の確認になるように思います。
 魔法少女戦でしてはならないこと。死にかけている敵の前で油断してはいけません。返り討ちにあって死にます。
 
 
 そしてなんやかんやありましてメアリの起こした大規模火災時の話。ミナエルはスイムスイムの命に従ってスノーホワイトを急襲します。
 当時のスノーホワイトは清らかでお人好しで魔法少女がみんな魔法少女だと思っているので(?)過去マジカルキャンディーをウン万単位で奪われたことをチャラにして天使を迎えようとします。
 
 こうしてみるとスノーホワイトの魔法は無印段階では本当に開花していなかったようですね。今の魔法少女狩りスノーさんなら間違いなく魔法で天使がこちらに敵意を持っていることに気付いて迎撃の構えです。「それでこそ魔法少女だ」とか絶対言わない。
 
 でもまあミナエルにとっては「魔法少女がどうあるべきか」なんて知ったことではないのです。ユナエルが最後に守ってくれた自分が生き残らねば、ユナエルが命を落とした意味がない、ならば生き残らねば、そう思っているかは定かではありませんがミナエルは生き残りに必死です。
 
「唇を真一文字に引き結び、顔色は蒼白、眉間に皺を溜め、うなり声をあげている」……というのはそうとうキてる描写です。その後もミナエルはアリスと必死に戦ったりたまに罵詈雑言を浴びせたりします。余裕のかけらもない。
 
 
 でその大火災の後日。ミナエルは恐るべき策を思いつき実行に移していました。アリスの兎の人形に変身して家までついていく。ユナの死因となった戦法を踏襲しつつ慎重にやり遂げていてえらい。学習する子は好きです。
 ミナエルの鮮やかな一計については、これこそ無印魔法少女流の殺し方だと言うべきでしょうか。二度はやれない禁じ手です。人間状態の魔法少女を襲撃!
 
 でもまあ変身前を襲うというのは、魔法少女なら結構いろんな子が思いつく作戦なのかもしれません。魔法少女としてかちあって戦うよりもよっぽど安全かつお手軽な殺し方です。反射神経から違いますからね。
 しかしこの手により、魔法少女時はほぼ無敵を誇った強キャラことハードゴア・アリスが切なくも脱落してしまいます。ここは初読時なるほどーと思いました。アリスほぼ無敵でしたもんね。これくらいしか殺す手段ないですね。
 
この戦法、ベテラン魔法少女界隈では既に対策が練られて当たり前程度のものとして扱われているので、もうあまり見られなさそうですね。一回こっきり。
 
 
 それからのミナはクラムベリーさんにものすごく雑に殺されて退場となってしまいました。心音を聴いてワンパン。以上。うーん。
 どういう無生物に変身したとしても、生身以上の耐久力は出ないというのは、表立っての殺し合いにおいてですと端的に言って使いどころの厳しい魔法です。アリスの身元特定の時に役立ってよかった。
 ミナエルの魔法、自分が構造を把握していない複雑な機械等にも変身できないらしくて。うーんシビア。自力でどうにかしないと融通効かなくて不便です。
 何も考えずに改造するだけで魔法の国にも対抗できる防諜システム作れるシャドウゲールちゃんと比較して非常にかわいそうです。これがレア度の違い……。
 
 
 ワンパンで殺されるの双子でお揃いだなーって言ってたら、コミカライズ版でのミナエルは原作とはちょっと違うタイプの殺され方してました。ミナエルにあんなことされちゃうコミカライズ版クラムベリーはほんとうにウカツです。コミカライズのクラムベリーちゃんはとてもかわいくて実際脳が焼けます。なんででしょうね。ばかなこほどかわいい……
 
 
 さて好きなイラストについて。好きなイラスト。ではユナとはちがうイラストをあげるとして、無印の序盤、苛々しているルーラの上でむっとしてる天使がかわいいです。左側の髪がはねてる方がミナエルですね。ちなみに外はねと内はねだと外はねのほうが好きです。
 
あとは好きなセリフ。「殺せる奴が一人いる!今度は失敗しない!」でしょうか。勢いと響きの良さを感じます。印象的です。
 
 
以上です。明日もがんばります。