すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

「聖夜の魔法少女ども」を読んでたら2017年が終わりそう

 

 なんとびっくりサプライズクリスマス短編

の登場により未だにクリスマスから今一抜け出せておらず2018年を迎え入れる準備が全くできていません。はーー。今日は12月31日です。

 

 まほいくにびっくりさせられることなんて両手両足の指でも数えられないくらいの回数あったわけですけど今回もまた大変びっくりしました。breakdown延期はまあそうだろうなって事実だったのでそこにサプライズが乗っかると全く思ってなかった……。「パトリシア撃退作戦」以来のプフゲル短編。プフゲル短編でありながらのお祭り短編! ページ数もたっぷりその数21ページ。すごすぎる! 以下さくっと感想。

 

 

 感想といえば面白かった以外にないんですが、なんというかクリスマス感もありつつ年末のごちゃごちゃしたお祭り感もありつつの楽しい短編でしたね!

 シャドウゲールといえばプフレにより存在を隠匿されてる上にプフレの仕事にあまり関わらせてもらえない魔法少女なだけに、他の魔法少女との接点がほとんどなかったわけで、そんな中でこういうJOKERS以前時間軸においてのドタバタ大人数短編に登場するシャドウゲールが読めたのは本当に嬉しいです……。

 とはいえプフレの保護体制下でのパーティーだったわけですが当のシャドウゲールはそんなことを知るよしもなく。プフレの過保護スタンスもきっちり示した上でこういう楽しい短編が成立してるあたりがまた遠藤先生の書かれる短編の魅力というか、遊びつつ崩しきらないところが改めて大好きです。

 

 でも本当に一癖も二癖もある一般魔法少女魔法少女を集めて乱闘で済んだのよかったな……。その辺も事前に人間性をチェックしたり武器を没収したりしたうえでどうにか成り立ってる平和だったのかもしれません。騎芝刈り機時マッドガーデナーさんにビビるシャドゲかわいい。

 しかし双子星とか双龍さんとか葱乃さんあたりは魔王死んで2ヶ月も経ってないくらいだけどクリスマスパーティーに参加する元気はあったのか。全員二つ名頂戴済だから魔王塾そのものにはそれほどもう関わってなかったのかもしれないけど。なんかそういうところドライだったらそれはそれで好きだな……。

 

 

 さてこの「聖夜の魔法少女ども」、魔法少女どもとひっくるめにされるだけあって物凄い量の魔法少女が登場します! 推定込みでの登場人物は、

 

・シャドウゲール

・プフレ

・クランテイル

・マジカロイド44(恐らく未来の道具であるところのパリピ専用時間を超え空間を超えたどこかの魔法少女クリスマスパーティーに参加できるチケット使用により時空を超えて参加)

・レディ・プロウド

・ウッタカッタ(?)(ございますです口調といえばウッタカッタ)

・物知りみっちゃん

・グラシアーネ

・双龍パナース

・葱乃

・双子星キューティーアルタイル

・キューティーパール

・キューティークラウド

・ミナ・マッドガーデナー・エイカー

 

 という感じで出身シリーズを跨いでの大人数。limitedの子が居たらシリーズ網羅っぷりがいよいよすさまじかったですが時系列がlimited直後ですからね……死んでるか生きててもそれどころじゃないですね……。

 クランテイルが呼んだ「二人」というのは魔法少女大運動会・豚汁おにぎり有り」に参加していたとされる双龍パナース&ミナ・マッドガーデナー・エイカーだろうか。この大運動会の経緯どこかのタイミングで読んでみたい……。

 初めはそのあたりの2人だけの招待予定だったのに、そこから色々な伝手やら何やらでこの大人数になってしまったと。パナっちもミナさんも魔王塾主催地獄サバイバル出場者なのでかどうかはわかりませんが短編「魔王塾主催地獄サバイバル」にも登場した方がちらほら見られます。

 それもこれもシャドゲがクランテイルに友達をいっぱい誘うように強くお願いしたのが原因と言えば原因なんですが。この……クランテイルの曖昧な人間づきあいと動物的感情表現の混合、護の常識人ぶりつつ各所で常識はずれな感性、プフレの人間性と知性と権力と護第一主義、3つが噛み合っての何やかんやはこのクリスマス以外にも絶対面白いことになるしなってただろうなって思いました。交友関係続いてるのかどうなのか曖昧だったrestart生還組が普通に仲良さそうでめちゃ嬉しい。

 

 

 はあ。いやこの短編、諸々面白かったんですが、面白かったんですが……いやそれにしたっても遠藤先生の書かれるプフゲルが、もうシャドゲが立ち直るまで読めないと勝手に悲観してた人小路庚江の喋る言葉が、彼女の一挙一動がまたこうして読めた喜びが尋常でなかった。存命人小路庚江の台詞が1ページ目にあるのを見て言葉を失ってそこからページ送るのに15分かかった。読めてよかった。

 自分はとにかくプフゲルの情報が大好きなので、この短編でまたいっぱいプフゲルのこと知れてよかったです……。ついに自室に乗り込まれても出ていってほしいとかどうとかすら地の文に載せなくなった護ちゃんがかわいそうでかわいかった。ほんの少しだけ申し訳なさそうな人小路庚江は護の「正解」を見る目相手だからこそ感情を見せてしまったのかそれともあえて見せたのかに答えの無い(そして答え自体あまり重要ではない)感じがあまりにもかわいい。そして同じナースモチーフのシャドウゲールがキューティーヒーラーシリーズに関心があるのかどうか知れて本当によかった……。声あげて喜んでしまった。やっぱりプフゲルはあまり「魔法少女」には関心がなかった魔法少女ふたりぐみなんだなあと改めて感じました。大好きです。プフゲルの間合いの取り方とか、庚江と離れているはずなのに常に他人を庚江と比較して考えちゃう護の染みつきようとか、以降の展開のえぐい盛り込ませ方とか、この短編のラストで「来年のクリスマス」の予定を笑って話しながらもJOKERSに至るまでの庚江は自分が死んだ後に残すものを着々と用意していたという事実の刺さり方とか、平然と異界を複数作成してるシャドウゲールの怪物感とか、もう一文一文に至るまでが途方もなく楽しくて。大筋が面白いだけに留まらない短編が読めて最高の一年の締めくくりでした。来年も繰り返し読みます。

 

 というわけでひたすらハッピーな気分で2017年は終わりです。どうにかQUEENSのあれこれに整理を付けた話を残しておきたくて下書きを3つくらい書いたんですが胃が痛くなったのでやめました。breakdownは来月読めそうでやったー。よいお年を。