すふぉるつぁんど

主に遠藤浅蜊著「魔法少女育成計画」シリーズについて書き残していくブログです。

2月の月刊魔法少女育成計画感想(後編)

 

 前編はこちら:

mgrp.hatenablog.com

 

 さて後編、パステルメリー・ネフィーリア・ドリーミィ☆チェルシーの感想です。

 

 

パステルメリー

 名前について。らぶみー恋々の名前の可愛さが「暴力」だとすれば、パステルメリーの可愛さは「癒し」です。名前も別系統で可愛い魔法少女たち。

 パステルメリー。彼女の名前は実に綺麗に丁寧に魔法と結びついています。

パステル」で画材のパステルを、「メリー」にメリーさんの羊の童謡を、かわいい響きの中にすんなりと連想させてきます。収まりの良さが非常に好き。

 

 コスチュームについて。「パステル」だけにふわふわひらひらした儚げな子かなあと名前公開段階では想像していたのですが、これがどうして民族衣装!

 民族衣装好きです。帽子。あ~~かわいいなあ。羊に乗って移動してほしい。

 遊牧民をイメージする分厚そうなコスチュームは儚げというよりはギュッと密集したたくましさを感じさせます。短く切り揃えている白髪もよく働く女の子という風で魅力的だ。

 

 頭に羊のっけて苦笑いで済んでるあたりから見るに小柄なわりにかなりガッツのある魔法少女のような気がします。このギャップはすごく可愛い。

 立ち絵集合イラストで、パステルメリーの隣に立つのが頭身高めなマーガリートさんなこともあってか、パステルメリーは結構小さい魔法少女に見えます。外見年齢幼い感じかなあ……

 

 個人的にアイシャドウのオレンジと、ネイルの水色がすごく好きです。特にオレンジはコスチューム各所に散ってて良い……

 全体的にブラックカラーだったり、露出度が極度に低かったりなパステルメリーですが、差し色ともこふわで可愛さをどんどん重ねてきます。強い。

 腰から垂らしてる葉っぱは羊の餌でしょうか。それとも尻尾亜種かな。

 

 

 魔法。パステルメリーの魔法はパステルで描いた羊が動きだすよ」

「描いたものが実体化する」という魔法は他作品でも散見されるものですが、「パステル」で可愛らしさを、「羊」で持ち味やモチーフを一見して感じさせるあたりが強い。

 立ち絵を見る限り本物の羊になるようですね……。影絵を動かすダークキューティーとはまた別系統の魔法です。

 描いた時の大きさは羊のサイズに影響するのか?羊はどの程度戦力になるのか?「パステルで描く」行程はどの程度時間がかかるのか?色々気になります。

 

 それにしても羊がかわいい。やっぱりモコモコはよい。ご主人様であろうパステルメリーの頭に乗っかってるのにふてぶてしい感じがすごくいい。

 

 

 この魔法で、パステルメリーがどういう活躍をするんだろう。孤島で羊を連れ歩いてたりするんだろうか。勝手に放牧してたりするんだろうか。急にほのぼのストーリーの気勢が高まってきました。

 

 どういう性格の魔法少女なのかは全く分かりませんが、表情を見る限り純朴そうだなという気がします。あと苦労してそう。羊の扱いもいまいち上手くいってなさそう。五人の魔法少女の中では一番振り回されそう。かわいい。

 

 

 

④ネフィーリア

 名前について。ネフィーリアは本当にシンプルな中での名前パワーが強いですね!技巧が好きです。魔法少女名の感想を言うにあたって「技巧」って言葉を使うのちょっと我ながら理解しかねます。

 

 ネフィーリアの名前が公開された時、魔法と絡めて、名前の響きからカフリアさんを思い出し、ああ死の魔法少女オーラが漂っているなあと感じ。

 それからなるほどネクロフィリア(屍体愛好)をもじっているのかと膝を打ったのち、この魔法少女名は人名であるオフィーリアも意味に含んでるんではないだろうかと連想が繋がりました。

 

 オフィーリアと言えばまず想像したのが戯曲「ハムレット」、悲劇の娘オフィーリア。

 正気を失い彷徨い歩き、川で溺死した美しい彼女のイメージが繋がり、名前のどこをどう取っても死が絡んでいる魔法少女に対して非常に慄いたのを憶えています。

 

 

 どういう風になるんだろうかとワクワク待っていたコスチュームも、死がふんだんに修飾されたもので、もう本当にネフィーリアは突き抜けてるなあと感じました。

 頭巾にまとわりつく骨の数々。死神の鎌。黄ばんだ白目。青白い肌。リボンが辛うじて正統カワイイ要素だろうか。そのリボンも魚の骨から吐き出されているあたり!もう!

 

 好きです。えっへへクセの強い魔法少女大好きです……。ネフィーリアちゃんはこう、このビジュアルはきっと本編では登場しないだろうなあと勝手に思ってしまうトガリっぷりで好きです。

 

 

 そんな死モチーフにまみれにまみれたネフィーリアの魔法は「死んだ人の声が聞こえるよ」。かわいさ無し!カフリアさんの「誰が一番早く死ぬのかわかるよ」に並んで情緒もへったくれもない魔法ネームだ!

 

 しかしすごい魔法です。

「死別」は魔法少女育成計画において切っても切り離せない要素です。その魔法少女育成計画ワールドにおいてどうしようもない別れを繋ぎ止めるような「死んだ人の声が聞こえる」という魔法、それはアリなのか!?と個人的にどよめきました。

 

 まほいくにおいて「声が聞こえる」魔法といわれてまず想像するのは、間違いなく主人公スノーホワイト「困っている人の心の声が聞こえるよ」です。

 誰よりも多く魔法少女との死別を繰り返してきたスノーホワイトの、彼女がどうやっても聞くことが出来ない「死んだ人」の声を聴く魔法少女、ネフィーリア。

 彼女がどのような「死んだ人の声」を聞くのか、そこはこのうえなく気になります。

 

 個人的には死に瀕した人の遺言や思いを蘇らせる魔法なのかなあとか想像してます。どうなるんだろう。楽しみです。

 あとネフィーリアがどういう活躍をするのかも気になります。もし外伝がミステリチックな話だったらどう考えても死んだ人の声が聞こえるネフィーリア一人で事件解決なので、その場合第一犠牲者になってしまう気がして、そこはわりと不安です。

 

 

 

⑤ドリーミィ☆チェルシー

 名前について。五人の中ではずば抜けて「魔法少女」っぽい名前持ちです。そのままどこかの魔法少女アニメに飛び込めそうな、そんなキラキラ華やかな名前。コミカルな☆マークがチェルシーのもつ魔法に絡んでいるのが良い。

 立ち絵が公開されるまでは、もしかしてマジカルデイジーのような、アニメ化された魔法少女だったりするのだろうかと考えてました。魔法の国の「宣伝部門」所属だったりして、とか。きっとキラキラしたアイドルっぽい魔法少女なんだろうな~と思ってました。

 

 コスチューム、そして外見が公開されて、ああこれはアニメ化魔法少女じゃ絶対ないなあ!?と確信しました。ステッキ手作りじゃないですかねこれ。アニメ化魔法少女の持つステッキじゃないですよね。

 あまりにもステッキがボロボロなことに眼を逸らせば、そこ以外はどこまでも、キラキラしたアイドルっぽい魔法少女、「魔法少女らしい魔法少女」なんだなあと思いました。各所に散りばめられた星マークがかわいい。

 

 しかしステッキはボロボロです。あのステッキからどうしようもなく感じるのは「可愛らしさ」「キラキラ」ではなく「執念」とか「拘泥」とかそういう類の強い重い気持ちです。

 うーーんこれは……これはドリーミィ☆チェルシーちゃんはただ可愛いだけの魔法少女じゃないだろうなあ。そもそもまほいくにただ可愛いだけの魔法少女なんていませんですし……

 

 ステッキをふくざつなきもちで見つめた後でチェルシーの完璧な笑顔を見返すと、なんというか、眼のなかのショッキングピンクなハイライトも「そういう」魔法少女なのではないかという、そんな邪推に繋がってしまいます。ヤバい子なんじゃないかなこれ、ヤバい子な気がするなあこれ……

 

 

 そんなドリーミィ☆チェルシーの魔法は「ステッキで星をあやつれるよ」。「あやつれるよ」がひらがなになっているあたりがかわいさ満点です。

 イラスト公開までは惑星操作系魔法少女なのかと怯えてましたがビジュアルを見るに星形の物体を操作する感じでしょうか。今のところトットポップの魔法をイメージしています。

 この魔法もどういう活用がされるんだろうか。まさか本当に銀河に作用する魔法だったりしたらもう間違いなくレア度♡5つのびっくり魔法です。

 

 とにかく一番トリッキーな存在になりそうな予感がするドリーミィ☆チェルシーちゃんです。その活躍は如何に。

 

 

 というわけで五人でした。魔法少女育成計画breakdown、本当に楽しみです!!

 短編の発売が決定したり、アニメ続報の気配も漂っていたりで、外伝が連載がはじまるのは暫く後になるかなあとのんびり待つつもりです。色々楽しみがあって毎日が驚きと喜びでいっぱいです幸せだ。