感想!常に40ページを上回る大ボリュームだった魔法少女育成計画breakdownですが、今回は
今回、いつものbreakdownに比べてページ数がわりと少なめになっていますが、それはエイプリルフールのせい……ではなく、遠藤先生の水面下の作業が増えてきたからです。
— 月刊魔法少女育成計画 (@monthlyMGRP) May 2, 2018
とのことで、少し縮小気味の更新でした。いや27ページ十分すぎるくらい濃密だったし普段からこれくらいでも物足りないとか思わない気がするんですが……「水面下の作業」をされつつもこの量の原稿をあげられる遠藤先生はすさまじい。
そして水面下の作業なんなんだろう! 色々新しい動きがあると……嬉しいですね! 書籍が出る系だったらなんでも絶対嬉しいな本当に切実に魔法少女育成計画の新しい書籍購入したい……以下感想!
ネフィーリア
ついに来てしまった。アグリ死後のネフィと恋々の合流。良かった(良くない)! 良かった〜……。
ネフィーリアというかこれはネフィ恋の話なんですけど、前々からネフィと恋はお互いに拮抗して頭がいいのが魅力的だなーと思っていて(今回もネフィーリアが恋々と故アグリについて「二人とも性格はともかく頭が悪いわけではない」といういい文章すぎる評価を下してますし、アグリの推測違いについて指摘を入れたのも恋々とネフィがほぼ同時でした)、その良さが今回も遺憾なく発揮されていたと思います。一切の余計な問答が無いまま恋々の発狂状態が、ネフィーリアの人を見る目によって探り当てられるこの薄ら寒さ。最高!
アグリについて全く触れない恋々が森を全部燃やすという凶行に出るのを見て、彼女に一切問いかけないままにアグリの死を確信するネフィーリア。いやー察しがいい……! 察しがいいから速やかに適切な行動を取って恋々と合流しちゃえて、察しがいいせいで自分と恋々がどれだけどうしようもない状況に落ち込んでいるかも理解してしまう。笑うしかないネフィーリア、改めて素晴らしいなぁ……。
そしてこんな状況下でも恋々のことを「相棒」とするネフィーリアには非常に驚きました。相棒! こんな「刺激的すぎるスパイス」で味付けされた恋々なんてもう何をするかわからない危険人物で、火を消す提案すら受け入れてくれるかの自信がなくて、そんな中でもネフィは恋々を見捨てようとはしない。
これは四面楚歌の状況で頼れる存在が恋々しかいないという打算的な状況……を鑑みるにしたってもすごいことで。 何せネフィーリアはこの状況を乗り切った「後」ですら恋々を切り捨てる気が更々なく、むしろしでかしたことをフォローできるように祈りを捧げているんですから! これはもう……すごい関係性なのでは!? すごい関係性です。ネフィ恋はすごい。どうなる次回!
それはそれとして恋々の腰に手を回す下心は忘れないところが好き。あと痛い痛いと心中で呻きながらきっちり射線切るネフィも地味に好きです。 今月しんどい時はがんばってるネフィのこと考えてました。魔法少女の自分応援コールが好き。恋々は獣ではないけどそれ以上にたちが悪いように思います。
らぶみー恋々
はい。はーーい……。11話からの恐怖であり楽しみだった恋々の現状ですが、ああーー大満足です。もう既に満足。
これ恋々視点が来たらどうなってるんでしょうかね内情。恋々が「無かったこと」にしたお母さんの死はアグリが一人目ではないことが確定しているので、これもう恋々の中に何人分のお母さんの死が堆積しているのかすらわからなくなってきて、その底の知れなさがまた怖い!
死というか存在ごと目を背けるという恋々の切断処理は、この行為が今に始まったことではないとすればものすごく惨くて、やっぱり存在が消えるのは個人的には死よりつらいため(魔法少女育成計画を読んで得た大きな学び:存在が消えるのはつらい)あの最後のやりとりの場にネフィーリアが居てよかったなと思います。
恋々がこれからアグリのこと思い出すかはわからないし、そして森が燃えている今となってはアグリの死体がどうなってるかもわからないけど、でも恋々はもうどう転んでも素敵だろうなという確信があるので……ジェットコースター両手離しって感じで楽しみだ。
ネフィーリアが「笑わなければやっていられない時もある」と独白していますが、恋々は恋々で別の意味で笑わなければやっていられないというか、笑うしかない状況にあるという似通った相違がよかった。恋々の屈託のない笑顔好きです。
全部横に置いて恋々の行為の話をすると、森を焼くのあまりにも迷惑で、単独行動でこんな効果的に全体害悪行為できるんだ!? ってびっくりしてしまった。誰も想像しなかったでしょこんな凶行。
単純に火に巻くのが魔法少女に対して一貫性がありすぎるので(空気燃焼はメイに対してどういう効果になるんだろう)その時点で大迷惑なんですけど! 実をもぎるだけでせっせと魔力吸収して魔法使いを半殺しにする灰色の実の木が、燃やされて生命の危機に瀕したらどうなるのか!? というところ……。
一応木が諸悪の根元(?)なので死滅すればみんな魔力吸収から解放されるのかも……しれませんけど、木が死にきるまでは必死で吸い上げるんじゃないだろうか……どうなんだ灰色の実の木の植生……。ネフィ恋は偶然と察し力のコンビネーションで灰色の実を十分所持してるのが迷惑極まりなくて凄い。
ドリーミィ☆チェルシー
チェルシーはもうすっかり落ち着いてますね。偉いなあ。
SDイラストで彼女がかざす星飾りはなんと「お母さんの友達」からの貰い物だったらしく、だから魔法のセロテープ! と納得でした。おせっかい焼きの母親世代、チェルシーが苦い顔をするということはお母さんと同じく戦闘上手の魔法少女なのかな〜。気になる。
それにしてもお母さんの友達から貰ったお土産はNGで岩から素手でくり抜いた星型の石塊はOKというチェルシーの魔法少女判断基準はだいぶ面白い。よっぽど受け入れがたいお土産なんだろうか??
パステルメリー
小声でチェルシーのあれこれにツッコミ(?)を入れるメリーがかわいい。なんというかチェルシーのふてぶてしさとメリーのふてぶてしさは読んでて楽しいですね。
「わたしばっかり失敗してたみたいに話すのおかしいと思う!」とか、「自分のやったこと忘れるのやめて!」とか、推定女子大生にしては(だからこそ?)口調に幼いところがあって、お互いがちゃん付けしてるのもあって妙にキャピキャピしている。中身は女子大生と34歳なんですが。
ところで今更なんですけどお互いに「魔法少女名+ちゃん」で呼び合うというのはまほいくにおいてかなり希少な……というか恐らく初めての事例でしょうか? 人間体名ちゃん付けとか片側通行ちゃん付けはありましたが。物知りみっちゃんなんてデフォルトのちゃん付けをさん呼称に改められたりしているし、ちゃん付け自体が少数例でもあります。
ミス・マーガリート
13話ではマーガリートさん不在でした。
今のところクランテイルと行動を共にしている(と思われる)マーガリートさんですが、あっちではクランテイルが付き従うラギおじいちゃんが意識不明、こっちではナヴィさんがマーガリートの元同僚のマナさんを殴り倒しており、またどこかでは女神がうろつく(そして火が放たれてる)島の中で統太くんとイオールが二人ぼっちになっている! 危険な状況が多すぎる!
この状況でマーガリートさんとクランテイルの高戦闘力勢がどこと合流するのか今からだいぶ楽しみです。とりあえずナヴィさんのところは完全にどうしようもない状況なのでそこがどうにかなるといいですね。
再登場魔法少女+α
ラギ・ヅェ・ネント
まずラギさんについて。チェルシーの星移動でひーひーなったり集中が途切れたことへの言い訳をしれっとやったりするおじいちゃんかわいかった。そしてチェルシーとメリーの思い出話によって発生するラギさんのひらめき! 面白かった!
壁の倒壊でナヴィが落ち込んでいたら羊の群れに飲み込まれたという出来事、そして倒壊した壁の辺りに「地下室への入り口」があるという伏線は共にbreakdown4話にあったようで(読み返した)、うわー何気ないロングスパン回収! 全然気にしてなかった。
ナヴィへの理解と反抗心からこの事実にたどり着いたラギさんすごくよくて、改めてラギとナヴィの相互対立いいなーとなった13話でした。
そういえばクラリッサが「いくつかある目的の中で、最も面倒臭いだろうと思われていたものがグダグダのうちに果たされてしまった」と10話で言ってたのはもしかすると地下施設の証拠隠滅とかだったのかな? ナヴィさんはそのついでに何か目論んでたのかもしれませんが。
館に戻るということで、チェルシーとメリーが知っている本館操作コマンドとかも活かされてくるのかもしれません。そしてマナさんも気づきかけていた、遺言状と魔法少女同伴に関する何か……がラギさん側で明かされたらいいですが気絶してしまったので今はそれどころではない。チェルメリも変身解けてしまっただろうか。
ナヴィ・ル
続いてナヴィさん。ナヴィさん……。
誰もが目を背けるような汚い手を使い、同じ境遇の被害者さえ踏みつけにし、それでも絶対に目的を果たすんだとヘドロに塗れ後ろ指をさされて邁進しなければ「立派な魔法使い」などとはいえないのではないのか。
中指で額を叩いた。感情的になっても良いことはない。しかし感情を無視して事を為そうとして失敗した者が有史以来どれだけいたか。感情を排するのではない、むしろ重んじて自分を喜ばせてやるのが成功の秘訣だ。
ここ……ここは……色々思いますね。こういう思想の魔法使いと魔法少女、利害の一致で短期的に組んでてもおかしくない……というか実験場の技術を人造魔法少女技術に取り入れてても不思議ではない……んですがまあ……そこは色々……(歯切れ最悪)。
こういうところに「立派な魔法使い」という要素が入ってくるの不思議ですが、まあプフレを思い出しつつも当然ながら同一の思考というわけではないわけで、いやプフレみたいなトータル異常の人がそのまま二人も居たら怖すぎる。「感情的になっても良いことはない」としつつも「感情を排するのではない」とする考え方は初代とはだいぶ対立しそうです。
それでナヴィさんがマナを殴打して13話が終わってしまった。魔法使いらしからぬ直接攻撃、いやlimitedでマナさんがエグい格闘技使ってたのでそこまで初見でもないな物理技……。
7753&テプセケメイ&マナ
最後に77マナメイについて。これでQUEENSでマナさんが登場してなかったらウワー!? となってたかもしれない今回ですが、とりあえずマナさんは存命確定してるのでまだ冷静さを保っていられます……がそれにしても危険! 7753とメイもすごい危険! でも地形を考えると7753は沼に転落してないと思いますまだ。
今回の謎といえば、メイが灰色の実を丸ごと食べてすぐ変身が解除されたことですね。恋々の焼き討ちがここまで恐ろしい効果を示してるんだろうか?
ナヴィさんが「回り道と時間稼ぎを気付かれない程度にすれば、マナが倒れるか、魔法少女の変身が解除されるくらいはあるかもしれない」と考えてるのを読むと、沼接触による即時変身解除というのはナヴィのストレートな目論見ではなかった……んじゃないかな……と思うんだけど、他に直接的原因でありうるとしたら捨てられたゴミに何かしらの迷惑効果があった……くらいでしょうか。
そしてマナに対する7753の「彼女には人の悪意から目を背けるという癖、というより生きる上での指針のようなものがあるのではないか」という推測。前々からそうではないかなというふうだったところがついに言葉にされました。そうだろうなあ……
そんな7753を(自身に刺さった棘から)叱責できないマナとか、この三人に共通した過去としてのlimitedとか、その辺りの組み合わせがやっぱりすごく魅力的です77メイマナの三人組。
あとマナの父親が監査部門長というのが新事実でした。ラギさんのことを考えると当然かもしれませんが、魔法少女以外も魔法少女所属の部門長できるんですね!
そう考えると階級とか格的に魔法少女と魔法使いが同列になったりしちゃうのか。羽菜さんへの目のかけ方を思うと、マナ父はやっぱり魔法少女差別をしない魔法使いなんでしょうね。
感想以上! まほいく6周年で何かしらくるかな〜というところも楽しみにしつつ色々待ちます。