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すふぉるつぁんど

主に魔法少女育成計画について書き残していくブログです。基本的に生き残り魔法少女は全員熱烈に応援しています。平気でネタバレをやります。

まいにち魔法少女84日目:プク・プック

まいにち魔法少女

 

 本日のまいにち魔法少女です。ナンバーは1。1ということは即ち万物の頂点に立つ至上存在ことプク・プック様です。

 あープク様。ううがんばります。

 

 

 プク・プック。彼女についてはACESの段階でかわいさに耐えかねて一度書きましたまいにち魔法少女号外:プク・プック - すふぉるつぁんど。ACESの段階ではまだプク様のお顔がこの世に公開されていなかったのだから驚きです。今となっては絶対に「あの顔」しか正解は無い、とすら思えるプク様のかわいいかわいい立ち姿を知らないというだけでこの記事を書いた時点の自分が可哀想な気がしてきます。

 

 本当、QUEENSの表紙が公開された時は驚きでした。ACESであれほどにかわいさを地の文で強調されて、それを説得力を持たせて具現化するのって一体どれほどの大仕事なんだろう。

 作者紹介欄のマルイノ先生のひとことでは「参っていた」とあっさり書かれてはいますが、いやー。すばらしい人によって作られているすばらしい作品なんだなあと、本編に入る前から笑顔です。プク様の笑顔にはそれだけの力がある。

 

 

 なにがすごいって、理性的に考えると滅茶苦茶怖いんですよねプク様。ふつうに怖い。なにもかもが怖い。彼女の言動から、やってること、やろうとしていること、ものの見方、価値観、全部がものすごく怖い。それなのにあまりにもかわいいせいで、どうしても自分は最後の最後までプク様をいつも通りのテンションで怖がることができませんでした。それが一番怖かった。プク様に負けてほしくない感情が勝手に出てくるのが怖かった……

 

 思い出してもあの謎の恐怖キツい。いっそプク様をグリムハートを見るような目で見ることができていれば、もう少しQUEENS最終盤のダメージは少なかったかなあ、いやーーあれがある限り自分はそう大差ないような気がしますが、しかしまあ多少は気が楽だったような気がします。

 まるでプク派のような文章を書いていますが、ほんとプク様をそれほどかわいいと思えなかった方が絶対に絶対に気が楽だったのでそういう意味ではプク様は嫌いです。嘘です……。ああ。プク様死んでしまったのか……。

 

 

 しかしまあプク様が勝った暁には魔法少女は永遠にどろどろだったので、そこだけ考えるとやっぱプク様には絶対に勝ってほしくなかったです。魔法少女がどろどろなのはよくない。あわやでどろどろコースでしたね。

 QUEENSに登場したどのネームド魔法少女が欠けても、プク様の野望阻止は失敗に終わってみんなどろどろしていたと思います。スノーホワイトもしくはシャドゲ(あとはひょっとしてアーリィ)が欠けてたらもっと楽に阻止できてたというのはどうしようもない事実なんですが。あはは。

 とにかく総力結集感の強いQUEENSでした。登場したほぼ全ての魔法少女の生きざまが、ただ一つの目的のために集約されていたというのはシリーズにおいて初めてのことで面白かった。毎度違う味わいをくれる魔法少女育成計画です。

 

 

 QUEENS全体の感想になりつつあるのですがプク様の話です。プク様、怖いことも含めて魅力的な要素に事欠かないので書ききれない気がします。

 まずはやはり魔法。「誰とでも仲良くなれるよ」がプク様の魔法の紹介文です。シリーズを追っていくにつれて、シンプルな紹介にこそ凶悪性を感じる読者が多いことと思いますが、プク様も過去数々の例に漏れず大変に厄介な魔法持ちです。

 

  じりじりと顎が上を向きつつある。これ以上足元を見ているという苦痛に耐えることができなかった。顔を上げて前を見るだけで永遠に見続けていたい美しいものがあるとわかっているのに、どうしてつまらない石畳の床を見ていなければならないのだろうか。

 うるるはこの声にも聞き覚えがあった。甘く軽やかで聞いただけでも天に昇ってそのまま溶けてしまいそうな天使の囁きが――

 身体能力、技量、魔法、精神の強さ、格の高さ、全てが別次元にある。そのことにストレスを感じ、ストレスは魔法の毒が沁み込んでいく助けとなり、プク・プックがより煌びやかに、魅力的に思えてくる。

 

 はーー。描写の数々が怖い。でもやっぱプク様かわいい。しかし怖い……。ただでさえ凶悪なプク様の魔法の恐ろしいところは偶像崇拝が可能なところ。 「モニターを見るな! プク・プックの映像を流している!」というハムエルさんの必死の叫びと共に流れる一昔前のヒットソングとプク様ダンス、想像するだけでも狂気です。動画でもある程度魔法が伝播するっていうのはいやあやっぱり大きなアドバンテージですね……。

 プロローグでテレビの組み立てをしているプク派魔法少女が描写されているあたり、プク動画戦法はしっかり考えられたうえで遂行されたんだろうな。プク様かしこい。

 

 でもまあ、グリムハートほどまで理不尽極まりない魔法ではなかったというのは製造年の違いによるものでしょうか。プク様の魔法にはちょこちょこ突破口が存在します。「プク・プックの魔法は制限なくお友達になれるわけではない。強く力を使えばその分他所が疎かになったりもする」というのが一番わかりやすい弱点かな。幸子もそういう経緯でお友達度が減って脱走に繋がっちゃったのかなあ。

 

 

 続いてのプク様の特徴。「誰とでも仲良くなれるよ」の魔法と凶悪に噛み合う途方もない身体能力がプク様の武器です。5段階評価で6くらいありそう。

「頭を踏みつけ、肩と肩の間に首から上をめりこませてジャンプ」というコミカルな表現で滅茶苦茶グロく死んでるシャッフリンⅡ(なんと対象はスペードエース!)あたりがその身体能力の犠牲となっています。あと3kmの距離からの投石により殺されるシャッフリンⅡとか。シャッフリンが可哀想だ。多分やろうと思えばグリムハートもこういう理不尽暴力遂行できたんだろうなあ……。

 

「目線を合わさない、声を聴かない」は対プク様における有効打であることに間違いはないのですが、プク様を弑するにあたってそんな弱気の戦闘を試みても溢れんばかりの身体能力があるプク様には勝てっこありません。プク様を対象に魔法を使えばその瞬間プク様の虜です。いや厳しい。

 ただ魔王様の宇宙規模攻撃とかならまあどうにかなりそうな気がするので勝ち筋自体は存在してると思います。遺跡もぶっ壊れますけど。ラズリーヌの赤キャンディ戦法もかなり有効でしたしね。ラズリーヌはだいたい万物に対して有効です。

 

 

 プク様はかわいいことが武器ですが、同時にかわいいことが弱点でもあります。魔法そのものに突破口が多少存在したのは上で紹介した通りですが、プク様本人の気質にも大きな弱味があります。

 

 彼女はとにかく遊ぶ人で、レーテの見立てによると、どんなに急いでも着替えに一時間はかかってしまったりします。多分それはプク様のどうしようもない性質です。スノーホワイトがいい具合に舵を取ってプク様を最大限効率よく動かしていたがためにプク様の遊びは極力抑えられていましたが。

 最終盤、スノーホワイトの手を離れたプク様は思いっきり遊びましたね。あそこが際の際で勝敗を分けたといっても過言ではありません。

 

プク・プックは地図に従い、今度こそ間違えないよう慎重に、しかし急いで走った。たくさんのお友達と常に一緒にいるんだと自分を奮い立たせ、角度の悪いモニターが気になって足を止め位置を直し、これでよしと再び走り出した。

 

 ここ! やってる場合か! でもプク様はこれで最大限に急いでるんですよね。ああかわいいなあ……。うううかわいいであり、やっぱりかわいそうです。かわいいを排してわき目も振らず駆け抜けるのはプク様一人には「できないこと」なんだと思います。

 

 プク様にはできないことが多い。わからないことも多い。彼女は結局、自分が負けた理由もわからないままでした。

 プク・プックを敗北に至らしめた魔法少女・プフレは、確かにプクが死ぬ瞬間にシャドウゲールを押し止めていたはずなのに、シャドウゲールに手を振ってみせたプク様は、最期までプフレの存在を認識することなく死んでしまいました。プク様には、プフレが、プフレのありかたが本当に「わからなかった」ということがそこに如実に表れてるんじゃないかなと思います。

 

 

 プフレにとって装置の破壊は二の次で、自分の生存なんてさらにその次で、ただ魚山護の無事こそが勝利条件でした。restartのプフレについて書いた時もこんなことを書いた記憶があります。

 プフレにとって護が助けられない手段で装置を止めるなんて選択肢は絶対に存在しなかったのです。あのプフレの行動はこれ以上なくわかりやすく明確に「その他<自分<世界の存続<護」という優先順位を示していました。

 

 その価値観がプク様には決してわからない。プク様にとっては、プク様自身以上に大切な個人なんてもうこの世界に存在しなかったんじゃないかなと思います。

 最初の魔法使いが居たら変わってくるかもしれませんが、その存在が居ない現在は、プク様にとっては好感度の大小はあれどプク様以外の「みんな」はどこまでも「みんな」でしかなかったんじゃないかな。ミミズもオケラもスノーホワイトもみんな同じお友達という枠の中です。

 

 そこがプク様の最終的な敗因でした。博愛。プク様のそれは理想的な博愛でしたが、そこに絡んでる色々な色々を排して(重要)、結果だけ切り取ると、ただ一人への愛の前に博愛の世界が敗れるという形になりましたね。色々を排さないとこんな結論へ簡単に落ち着くわけがないので、色々の色々を省略した上での大雑把な表現です。その辺嫌でもそのうち書くし……。

 

 

 プク様が作ろうとした幸せなユートピア(計画が成功すると魔法少女は皆プク様のお友達なので、実際みんな幸せなままどろどろになってる筈だったんですよね……)はおじゃんになりましたが、これからどうなっていくんだろう魔法少女育成計画世界。

 これからのプク派は暫く思うように動けないだろうし、レーテ様も没してしまわれたし、これでいよいよカスパ派の天下かなあ。先行き不安な気しかしません。「スノーホワイトの物語」はどこまで展開されるのか。

 

 

 さて好きなイラストです。文句なしに表紙。

 プク様はオッドアイかわいいですね。オッドアイといえばソラミ、金髪巻き毛といえば幸子を思い出します。在りし日のうるるはプク様に似た外見特徴を持ってる二人が羨ましかったりしたのかな。幸子のことは羨んでた気がします。

 

 

 好きなセリフ。これはどうだろう、プク様はかわいい台詞が非常に多いので悩みます。「ありがとう。みんな大好きだったよ」も印象的ではありますが、やっぱり読んでて一番わくわくしたのは「レーテお姉ちゃん、プクとお友達になろうよ!」ですね! QUEENS内における最強格の魔法少女同士の決戦、大将VS大将の開幕。

 魔王様の「ソニア・ビーンよ! 受けて立とう! かかってこい!」を読んだ時の気持ちを思い出しました。QUEENSは無印からJOKERSまで、これまでの本編全ての色々な名シーンを思い出す頻度が今までになく高かったように思います。集大成とはこのことを指すのかーと思いました。

 

 以上。自分にとってプク様はひとつ特別な魔法少女でした。明日もがんばります。